TEN/スティーブンス・ジョンソン症候群におけるケラチノサイトのアポトーシスを起こすメカニズムを解明するため、マウスのGVHDモデルを基礎としてTEN/スティーブンス・ジョンソン症候群類似の皮膚症状の再現を試みた.しかし、残念ながら確実に再現する条件を見つけることができなかった.その原囚として、動物をモデルとする限界が考えられたが、また、疾患モデルとして薬剤との関連性が検討できないという問題点も指摘された.そこで改めて疾患モデルを作製するため、患者自身のケラチノサイトを使用して3次元培養表皮を作製し、患者リンパ球と被疑薬を反応させて「in vitroモデル」を作製する方法に変更した。現在モデルの作製中であるが、現時点では患者自身の皮膚から培養したケラチノサイトを使用して、安定して3次元培養表皮が作製可能となり、今後これを使用してモデルを作製する予定である。
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