研究概要 |
今年度は18、19年度の実験の追加、および集積、統計を行った。 現在までに集めた人のケロイド組織と正常皮膚組織のHE、EMG染色および、COX-1、Cox-2、MIB-1の免疫染色を施行した。パルスダイレーザー(PDL)照射、未照射に関わらず、免疫染色上、全てにおいて両者に有意差は認めなかった。 また新生児と成人のラットの背部の皮膚に作成した創傷治癒過程においてPDLの照射を、回数と強度を数段階に条件を設定し、経時的に施行した。COX-1, COX-2の発現の増強はともに種々の程度にみられたものの、その発現部位や強度の経時的変化は創傷治癒の期間や創傷の性状において有意な差はみ照れなかった。さらに人のケロイド組織と正常皮膚、ラットの新生児と成人の正常皮膚より分離、培養したfibroblastのCOX-1, COX-2の免疫染色では、種々の刺激(カプサイシンなど)により全て陽性反応を認めた。しかしPDL照射によって、培養細胞の密度やPDLの強度により細胞壊死を容易に生じてしまうこと、熱処理が困難であることなどか照、正確なCOX-1, COX-2の発現抑制効果の確認が困難であった。また一部の細胞を回収しPGE2およびTGFβ量をELIZA、さらに一部をPCRにおいて確認したが有意差は認めなかった。
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