• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

ゲノム薬理学的手法によるパニック障害治療における最適なパロキセチン血中濃度の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18790847
研究機関獨協医科大学

研究代表者

佐伯 吉規  獨協医科大学, 医学部, 講師 (20406177)

キーワード遺伝子多型 / ゲノム / 薬物代謝
研究概要

パニック障害の代表的治療薬であるパロキセチンの血中濃度、およびパロキセチン血中濃度の決定因子として重要なcytochromeP450(CYP)遺伝子多型とパニック障害の臨床症状の推移・各個体での副作用出現との関係を解析し、治療反応性や副作用出現の投与前予測をめざし、パロキセチンによるパニック障害のオーダーメイド(個別化)治療の確立を目的とする。本研究は今日ではどの研究室でも容易になっているpolymerase chain reaction法などの分子生物学的手法によりCYP2D6のような薬物代謝酵素遺伝子多型とパロキセチン血中濃度とパニック障害の臨床症状の推移・各個体での副作用出現との関係を解析することによって、パロキセチンに対する臨床効果・副作用を予測できるか否かを検討することを言的としている。平成19年度の研究結果としては、パニック障害患者を対象としてパロキセチンによる初期治療(10mg×2週間)を行い、パロキセチン血中濃度、セロトニン・トランスポータープロモーター領域(5-HTTLPR)遺伝子多型等の治療反応性に影響を与える因子について検討を行った。その結果、パロキセチン血中濃度、5-HTTLPR遺伝子多型と症状改善率との間に有意な相関が認められた。2週間以内の治療初期においてパロキセチン血中濃度高値と5-HTTLPR遺伝子多型L型は治療反応性を低下させる因子と考えられた。平成20年度はさらに症例の蓄積を重ね、治療開始4週後のデータを蓄積し、解析した結果、薬物治療開始4週後の臨床改善度に対してパロキセチン血中濃度は有意な影響を与える因子とはならないことが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic and pharmacokinetic factors affecting the initial pharmacotherapeutic effect of paroxetine in Japanese patients with panic disorder2009

    • 著者名/発表者名
      Saeki Y, et.al.
    • 雑誌名

      European Journal of Clinical Pharmacology

      ページ: DOI 10.1007/s00228-009-0633-8

    • 査読あり
  • [学会発表] オーダーメイド精神科薬物療法をめざして-不安障害のオーダーメイド薬物療法の可能性-パニック障害を中心に2008

    • 著者名/発表者名
      渡邊崇, ら
    • 学会等名
      第104回日本精神神経学会学術総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080529-31

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi