研究概要 |
・齧歯類(ラット)気管・肺移植モデルにおいて拒絶病変と直接・間接認識経路の関与を、気管・肺グラフトの病理学的所見およびin vivo, in vitroアッセイにて検討している。 1.ラットにて同種気管移植術を行い、術後グラフトの経時的変化を病理学的に評価する。同種気管移植(小動物での慢性拒絶病変評価に現在広く用いられ、肺移植での拒絶病変に近似の病変を形成する)にて病理組織像の評価中である。術後約2-3週間で拒絶病変が形成されることが再現性を持って認められている。 2.1.のレシピエントリンパ球を採取し、術前・術後(複数0)タイムポイント)でのドナーリンパ球に対する増殖反応(MLR:リンパ球混合反応)、及びドナーMHCペプチドに対する間接認識による増殖反応:Peptide proliferative assay : Shoji T, Sachs DH, Sayegh MH, Madsen JC, Allan JS.(他10人、1番目)Am J Transplant.5(7):1626-34,2005での手技の応用を行っている。また、ELISPOTアッセイによる各種サイトカインの発現を検討中である。今後、免疫寛容誘導に関与すると示唆される樹状細胞の意義を解歯類動物モデルにて検討する予定であり、さらに臨床肺移植症例からの検体において拒絶病変と直接・間接認識経路の関与を、in vitroアッセイにて検討する。
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