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2006 年度 実績報告書

高頻度電気刺激による成体神経新生の誘導と再生医療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18791031
研究機関(財)田附興風会

研究代表者

戸田 弘紀  (財)田附興風会, 医学研究所・第4研究部, 研究員 (80414118)

キーワード神経新生 / 海馬 / 深部脳刺激療法
研究概要

本研究では神経活動と神経新生の関係に着目し、高頻度電気刺激による領域特異的な神経活動の制御が神経新生に与える影響の検討、神経新生亢進に至適な刺激条件の解析、さらに臨床応用の可能性の検討を達成目標としている。
昨年度は成体ラットを用いて海馬と連絡のある部位の選択的高頻度刺激を行い、視床前核刺激が海馬神経新生を促進することを確認した。定位脳手術で視床前核に留置したバイポーラ電極に130Hz,60usec,1-3mAという臨床と同様の条件で短時間電気刺激行い、神経前駆細胞をBromodeoxyuridine(BrdU)でラベリングした。1時間の視床前核高頻度刺激後3日目から5日目に海馬歯状回のBrdU陽性細胞数は約2.5倍に増加した。BrdU陽性細胞はBrdU投与翌日に検討した群では80%以上がdoublecortin陽性であり、BrdU投与後30日目群では約50%がNeuN陽性であった。以上から視床前核の短時間高頻度刺激は成体海馬での神経新生を促すとの結論を導いた。
今年度は、高頻度電気刺激時による海馬神経新生の亢進について、この現象に関与するメカニズムの解明、行動実験の検討、さらに病理モデルへ応用を行い、臨床応用の可能性を検討する。さらに脳室下帯においても高頻度電気刺激が神経新生に影響を与えるか引き続き検討を行う予定である。本研究の結果をもとに、認知障害、欝病、てんかんなどの海馬の病変が病態に関与していると考えられている疾患や、あるいはパーキンソン病をはじめ線状体の活動低下を伴う神経疾患に対して、神経新生を治療に応用する方法を検討し、難治性の神経・精神疾患への新たな治療技術の開発を目指している。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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