• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

分解吸収性素材を応用した徐放化栄養因子・麻酔薬による慢性痛治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18791066
研究機関群馬大学

研究代表者

戸部 賢  群馬大学, 医学部, 医員 (90400770)

キーワード徐放薬 / ポリ乳酸 / リドカイン / 術後痛モデル
研究概要

1.【薬剤作成】長期徐放型局所麻酔薬の作成を、京都大学再生医科学研究所生体材料学の教室の協力を得て行った。ポリ乳酸もしくはポリ乳酸とポリグリコール酸の重合体とリドカインを用いて、願粒状徐放薬とシート状徐放薬を作成した。ポリマーの分子量や、ポリ乳酸とポリグリコール酸の割合を変えて20種類程度のリドカイン徐放薬を作成した。
2.【徐放試験】pH7.4のPBS(phosphate buffer solution)溶液中における薬剤徐放試験を行った。初めのうちに作成したものは、初期のバーストが多かったが、リドカイン濃度を下げ、ポリマーの分子量をあげたシートタイプで比較的長く徐放する薬剤ができた。作成した中で最もゆっくり放出するタイプのリドカイン徐放薬は、分子量90000程度でポリ乳酸とポリグリコール酸の重合体をポリマーとして用いた30%リドカイン徐放シートであった。徐放試験では、24時間で20%、72時間で50%、1週間でほぼ100%放出することを確認した。
3.【行動実験】作成した徐放薬を用いて行動実験を行った。250gラットを用い、左後肢に切開を加える術後痛モデルを作成し、局所、坐骨神経周囲、硬膜外腔へ徐放薬剤の投与を行った。痛みの評価は、機械刺激と熱刺激で行った。未治療群と比較して、2時間後から1週間に渡って鎮痛効果を認めた。
4.【脊髄免疫染色】鎮痛効果を認めたラットの潅流固定を行い、脊髄後角スライスを作成中である。今後、免疫染色の予定。
5.【来年度予定】今後は、さらに臨床で使用可能な薬剤を目指し徐放薬の作成を行っていくと共に、慢性痛、神経因性疼痛モデルなど様々なモデルで鎮痛効果を確認していく予定である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi