1.等尺性張力の測定:正常血圧のWKYラットの胸部下行大動脈の内皮除去リング状標本を作成、Krebs液還流下において等尺性張力変化を記録した。ノルエピネフリン累積適用(1x10^<-10>〜10^<-6>mM)による収縮反応を記録し、これを対照とした。次にアンギオテンシンII適用後のノルエピネフリン収縮作用を測定した。アンギオテンシンIIによるノルエピネフリン収縮作用の増強効果を確認し、Wistarラットを用いて行った予備実験の結果と比較した。WKYにおけるアンギオテンシンIIによるノルエピネフリン収縮作用の増強効果はWistarでの結果と比較して平均が小さいうえ、分散も大きく、有意な差を示さなかった。今後、症例数を増加させ、NE収縮の増強効果が最大となるNE濃度を決定し、ウエスタンブロッティング法によってアンギオテンシンIIによるPKC、Rho K、TK活性の測定をおこなう。 2.高血圧ラットでの等尺性張力の測定:自然発生高血圧ラット(SHR)においてAT-IIのNEに対する感受性増大作用の測定を行った。SHRの胸部下行大動脈の内皮除去リング状標本を作成、1と同様の研究を行った。SHRでのアンギオテンシンIIによるノルエピネフリン収縮作用の増強効果はWKYの結果と比較して有意な差は示さなかった。今後、アンギオテンシンII適用前にイソフルラン、セボフルランで処置し、あるいはプロポフォールをKrebs液に適用し、アンギオテンシンII存在下でのNE収縮の増強を得て、アンギオテンシンIIによるノルエピネフリン収縮作用に与える吸入麻酔薬の影響を観察する予定である。
|