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2008 年度 実績報告書

精子形成細胞の死が促す新たな精子形成機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18791116
研究機関金沢大学

研究代表者

永長 一茂  金沢大学, 藥学系, 助教 (70401891)

キーワード精子形成 / 精細管内微量注入法 / アポトーシス / 動物実験 / 細胞貧食
研究概要

精子形成細胞は、精巣内に存在する小管、精細管の中で自己増殖をすると共にその一部は減数分裂を伴う分化段階に入り、精細管内の管壁側から内腔側へと移動しながら精子細胞へと分化する。これらの細胞群は、分化過程でその7割以上がアポトーシスを起こして死ぬことが知られているが、その意義はわかっていない。
研究代表者らはこれまでに、精子形成を助ける働きを持つ細胞のセルトリ細胞がアポトーシス精子形成細胞を貪食すること、これを阻害すると作られる精子数が減少することを示してきた。これらの知見より「精子形成細胞のアポトーシスが新たな精子形成を促す」と予想し、これを導く因子の同定を目標に実験を行ってきた。昨年度までにアポトーシス精子形成細胞を貪食したセルトリ細胞では蛋白質A(未発表データにつき公表せず)およびこれをコードする遺伝子の発現量が顕著に増加することを見出している。
同遺伝子のホモ欠損マウスは生まれないことが既に知られているので、本年度はセルトリ細胞特異的に目的の遺伝子を決失させる、いわゆるコンディショナルノックアウトマウスの作成を試みた。loxP配列に挟まれた配列は、配列特異的組換え酵素Creに切り取られる。この仕組みを利用するために、遺伝子Aの第一エキソンの両端にloxP配列を持たせたマウスを作成した。セルトリ細胞特異的に発現する遺伝子AMVのプロモーター領域およびその下流にcre遺伝子を持つ配列を挿入したトランスジェニックマウスと同マウスを交配し、生まれた動物の解析を行った。精巣組織切片を観察したところ、精細管内細胞分布、および精細管内のアポトーシス細胞存在程度には明白な違いは見られないことがわかった。しかし、同マウスのセルトリ細胞で確実に遺伝子Aが欠損している保障はない。これを明らかにした後に遺伝子Aの精子形成への関与の有無を再検証する予定である。

研究成果

(2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Immune response to bacteria in seminiferous epithelium2009

    • 著者名/発表者名
      Nagaosa K
    • 雑誌名

      Reproduction 137

      ページ: 879-888

    • 査読あり
  • [学会発表] 精細管内への細菌侵入時におけるケモカイン発現誘導と好中球浸潤2008

    • 著者名/発表者名
      永長 一茂
    • 学会等名
      日本生化学会北陸支部第26回大会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-10   更新日: 2016-04-21  

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