平成18年度・実験(2)/(3)の方法を確立した。具体的には、以下の如くである。 《ウレタン麻酔下(1.2g/kg皮下注射)に下腹部正中切開を置き、膀胱を露出する。膀胱頂部より膀胱痩カテーテル(PE-50)を挿入・固定する。下腹部を開いたまま実験を行うにあたり、臓器の乾燥を防ぐため腹腔内にミネラルオイルを満たす。膀胱内に挿入したPE-50を、三方活栓を介してシリンジポンプ(Pump22^<【○!R】>)および圧トランスデューサに接続する。シリンジポンプにより膀胱内に0.04ml/minの生理食塩水を持続注入し、排尿反射を惹起、圧トランスデューサをPowerLab^<【○!R】>に接続することで膀胱内圧測定を行う。続いて、気管切開によりPE-240チューブを挿入し、人工呼吸を可能とする。左骨盤神経を骨盤神経叢より中枢側で周囲組織より剥離し、記録電極1対を神経線維に掛ける。膀胱求心性神経電位を記録するため、神経線維中枢側は切断する。神経活動電位は、記録電極→高感度生体増幅器→A/D convertel(PowerLab^<【○!R】>)→パソコンを接続したシステムで行う。前述のように、シリンジポンプにより膀胱内に0.04ml/minの生理食塩水を持続注入することにより排尿反射を惹起し、同時に神経線維から活動電位を記録する。次に、神経活動電位記録時の周辺ノイズを軽減するため、筋弛緩薬ガラミン静注により横紋筋の活動電位を消失させる。同時に人工呼吸を開始する。同様に膀胱内圧測定、骨盤神経線維の活動電位を記録する。》 機器の購入・設置、記録電極の作製、実験動物の準備、特に骨盤神経の同定・剥離・電極の設置手技の習得に時間を要し、今年度の目標は一部しか達成できていない。
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