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2006 年度 実績報告書

頭頚部癌におけるCap43,mina53遺伝子の発現と転移抑制における臨床的意義

研究課題

研究課題/領域番号 18791247
研究機関久留米大学

研究代表者

坂本 菊男  久留米大学, 医学部, 講師 (70279222)

キーワード頭頸部癌 / Cap43 / mina53 / 転移抑制
研究概要

1)59人の口腔舌癌(StageI〜IV)においてCap43の発現を検討した。症例の背景はT1,2が31例、T3,4が28例、リンパ節転移陽性例が33例、遠隔転移が3例、局所再発例が11例、予後は生存が36例、死亡が23例である。方法はホルマリン固定された標本を切片標本としCap43抗体を用いて免疫組織染色を行った。判定は標本を検鏡し、任意の視野での核、細胞質、細胞膜での染色度を判定した。各項目の有意差はX2検定により検討し、以下のような結果を得た。
1.59人の舌癌患者の58人(98.3%)にCAP43の発現を認めた。
2.CAP43の発現した細胞は一定の視野内に平均64.6%認めた。
3.細胞内のどの部分にCAP43が発現するかの検討では核:50/59例(84.7%)、細胞質:(++)56/59例(94.9%)、(+)2/59例(3.4%)であった。
また、臨床データとの比較では局所再発(p<0.05)と遠隔転移(p<0.01)とについて有意な関係を認めた。現在、免疫組織学的検討と臨床データとの評価を行なっており、CAP43の細胞質の染色度が強度であると遠隔転移・局所再発を防ぐ可能性があるのではないか、CAP43の細胞膜への染色密度が高いと局所再発を防ぐ可能性があるのではないか、などが示唆されている。そこでこの評価方法を模索しており、他の因死(CD34:リンパ管浸潤、D2-40:脈管浸潤)もあわせた検討が必要ではないかと考えている。
2)口腔癌の一部である歯肉癌におけるmina53遺伝子の発現については「Immunohistochemical expression of Mina 53 and Ki67 proteins in human primary gingival squamous cell carcinoma」で発表した。舌癌については現在データ整理中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 頭頸部悪性黒色腫の臨床病理学的検討2006

    • 著者名/発表者名
      宮嶋義巳, 坂本菊男, 前田明輝, 中島 格
    • 雑誌名

      耳鼻 52

      ページ: 54-59

  • [雑誌論文] 甲状腺内に発生した異所性上皮小体腺腫2006

    • 著者名/発表者名
      小林 究, 坂本菊男, 宮嶋義巳, 中島 格, 広松雄治
    • 雑誌名

      耳鼻 52

      ページ: 60-67

  • [雑誌論文] 女性の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の臨床的検討2006

    • 著者名/発表者名
      坂本菊男, 菊池 淳, 高根陽子, 中島 格
    • 雑誌名

      耳鼻臨床 99

      ページ: 133-137

  • [雑誌論文] 耳下腺悪性腫瘍74例の臨床的検討2006

    • 著者名/発表者名
      坂本菊男, 千々和秀記, 宮嶋義巳, 梅野博仁, 中島 格
    • 雑誌名

      日耳鼻 109

      ページ: 103-111

  • [雑誌論文] Antitumor effects of systemic and local immunization with a CTL-directed peptide in combination with a local injection of OK-4322006

    • 著者名/発表者名
      Takeharu Ono, 他9名
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res 12

      ページ: 1325-1332

  • [雑誌論文] T1/T2下咽頭癌のレーザー減量・放射線療法2006

    • 著者名/発表者名
      坂本菊男, 中島 格
    • 雑誌名

      口咽科 18

      ページ: 277-283

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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