マウスを持続的光刺激後(700Lux、3日間)、網膜におけるVEGF遺伝子発現が誘導されることをリアルタイムPCRで確認した。さらにビタミンA欠乏マウスに対して同様の光刺激を行って、上記のVEGF遺伝子誘導が認められなかった。ビタミンA欠乏マウスの血中ビタミンA濃度はコントロールマウスの約1/4であり、また網膜電図でa波がコントロールの約1/3となっており、ビタミンA欠乏マウスであることを確認している。これらの事実は、光刺激が加齢黄斑変性の一因となりうることを示していると考えられる。光刺激による網膜のストレスに対して抗アポトーシス作用のあるVEGFが誘導されるが、レスキューされずそのまま萎縮してしまったものがドライタイプで、一方レスキューされるも新生血管が生じてしまったものがウエットタイプではないかと推測している。 さらに網膜芽細胞腫Y79に対して持続的光刺激後(3日間)tRNAを回収し、コントロールと比してどのような遺伝子が動いているのかマイクロアレイで検討中である。
|