研究概要 |
現時点での研究進行状況は以下のとおりである。 1.血管新生緑内障モデルの作製 まず白色家兎の片眼の長後毛様動脈をバイポーラにて凝固、閉塞させ、前眼部虚血による血管新生緑内障モデルを作製した。各実験に使用するサンプルを順次採取するため、この作業は現在も続行中である。 2.VEGFの発現の検討 上記白色家兎モデルから採取した眼球より組織切片を作成し、虹彩新生血管におけるVEGF蛋白の発現量の変化を免疫染色法にて検討したところ、VEGF蛋白の発現が亢進していることが分かった。また、同時に上記モデルにおいてリアルタイムPCRを用いて、VEGF mRNA発現の経時的変化を評価するべく術後1,2,4,7,10,14日目に虹彩の採取を進めており、今後サンプル数がそろった段階で分析を開始する。 3.Eph/ephrin系の発現の解明 これまでに血管新生への関与が報告されているEphA2(レセプター)とそれに対するephrinA1(リガンド)、およびEphB4(レセプター)に対するephrinB2(リガンド)の蛋白の発現を、上記家兎モデルより採取した眼球を用いて、免疫染色法とウェスタンブロット法にて検討中である。今後、これらのmRNA発現をin situ hybridization法とリアルタイムPCRを用いて経時的に評価すべく、サンプルを収集している。
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