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2006 年度 実績報告書

BMP誘導性骨芽細胞分化の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18791365
研究機関大阪大学

研究代表者

松原 琢磨  大阪大学, 大学院歯学研究科, 特任研究員 (00423137)

キーワード骨芽細胞 / BMP2 / Osterix
研究概要

本研究では、骨形成因子BMP2による骨形成の分子メカニズム、特に近年、BMP2により発現誘導されるOsterixによる骨形成機構を解明することを目的とした。
まず、Osterixの骨芽細胞分化における役割を検討する目的で未分化間葉系細胞にOsterixを過剰発現した結果、Osterixの過剰発現により骨芽細胞分化マーカーのアルカリフォスファターゼ活性上昇およびオステオカルシンの発現を認めた。さらに、マウス頭蓋冠由来の初代骨芽細胞にOsterixを過剰発現させると、石灰化の指標であるアリザリンレッドにより染色された。次に、骨形成において主導的な役割を果たすRunx2とOsterixの関係を検討する目的で、Runx2欠損マウス由来の未分化間葉系細胞(Runx2欠損細胞)を用いた。Runx2欠損細胞にOsterixを過剰発現させた結果、アルカリフォスファターゼ活性が上昇し、オステォカルシンの発現が増加した。
以上の結果により、Osterixは骨芽細胞分化を誘導し、石灰化を促進することが明らかとなった。また、Osterixによる骨芽細胞合化誘導はRunx2非存在下においても誘導されることが示唆された。
次に、Osterixの発現を制御する分子を検討した結果、未分化間葉系細胞へのBMP2刺激あるいはRunx2の過剰発現によりOsterixの発現が誘導された。この結果より、OsterixはBMP2およびその下流で作用するRunx2により発現が誘導されていることが明らかとなった。興味深いことに、Runx2欠損細胞においてもBMP2刺激によりOsterixの発現が誘導された。以上の結果により、Osterixの発現はBMP2シグナルの下流において、Runx2依存的およびRunx2非依存的な二つの経路によって制御されていることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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