• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

造血ニッチが維持する破骨細胞前駆細胞の性質

研究課題

研究課題/領域番号 18791376
研究機関松本歯科大学

研究代表者

溝口 利英  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)

キーワードM-CSF / RANKL / Ki67 / 細胞周期 / p38MAPK / NFATc1 / pOCP / ニッチ
研究概要

以前、造血を支持する骨芽細胞が破骨細胞前駆細胞も支持するという仮説をたてた。In vitroにおける破骨細胞分化では、細胞周期の停止したpOCP(post-mitotic osteoclast precursors、増殖後破骨細胞前駆細胞)を介して分化することを明らかにした。平成19年度は、pOCPから破骨細胞への分化機構を解析することを目的とし、本研究を計画した。実験計画は、以下のテーマを明らかにすることを目標とし、遂行した。(計画 1)前駆細胞から破骨細胞分化期間の解析:E-GFPを発現するマウスを用いて実験を試みたが、蛍光強度の減弱などにより、解析が困難であった。現在、全身性にβガラクトシダーゼを発現する ROSA26マウスを用いて実験系の構築中である。(計画 2)QuOPの局在の解析:QuOPマーカーは、RANK^+、c-Fms^+、Ki6767^-(増殖マーカー)、TRAP^-である。そこで、破骨細胞が存在しないRANKL欠損マウスを用いてQuOPの局在解析を試みた。(1)RANKL欠損マウスの脛骨は、骨量の上昇を呈し、TRAP陽性細胞は認められない。(2)RANKL欠損マウスにおいて、骨組織に沿った場所にのみRANK、c-Fmsダブル陽性細胞(QuOPs)が認められた。さらに、それらのほとんどはKi67陰性であった。活性型ビタミンD_3の投与、卵巣切除、骨折治癒過程におけるpOCPの局在および量的変化については、現在解析中である。(計画 3)pOCPへの分化に必須なシグナル伝達経路の解析:RANKのプロモーター制御下にCre組み換え酵素を発現するマウスは現在作製中である。作製後破骨細胞分化に必要と考えられてきたシグナル伝達分子(p38MAPキナーゼ、NFATc1など)をloxP siteで挟んだマウスを構築し、生体内の造血ニッチにおけるpOCPへの分化に必須なシグナル伝達経路を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 骨芽細胞/ストローマ細胞が支持する破骨細胞ニッチ2008

    • 著者名/発表者名
      溝口 利英
    • 雑誌名

      腎と骨代謝 21

      ページ: 47-52

  • [雑誌論文] In vitro bioactivity and gene expression by cells cultured on titanium dioxide doped phosphate-based glasses.2007

    • 著者名/発表者名
      Abou Neel E. A.
    • 雑誌名

      Biomaterials 28

      ページ: 2967-2977

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 骨芽細胞と幹細胞ニッチ.2007

    • 著者名/発表者名
      溝口 利英
    • 雑誌名

      骨粗鬆症治療 6

      ページ: 98-101

  • [雑誌論文] 破骨細胞の形成部位を決める破骨細胞ニッチ-破骨細胞の形成部位は骨芽細胞が構築する破骨細胞ニッチが決める2007

    • 著者名/発表者名
      高橋 直之
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 221

      ページ: 13-19

  • [学会発表] An Osteoclast Niche Is Composed of 5-FU-insensitive Osteoclast Precursors In Vivo2007

    • 著者名/発表者名
      Toshihide Mizoguchi
    • 学会等名
      29th American Society for Bone and Mineral Research(ASBMR)Annual Meeting
    • 発表場所
      ハワイ,USA
    • 年月日
      2007-09-19
  • [学会発表] Osteoclasts Generated in Ectopic Bone Are Derived from Postmitotic Osteoclast precursors (pOCPs)2007

    • 著者名/発表者名
      Akinori Muto
    • 学会等名
      29th American Society for Bone and Mineral Research(ASBMR)Annual Meeting
    • 発表場所
      ハワイ,USA
    • 年月日
      2007-09-19
  • [学会発表] 骨芽細胞/ストローマ細胞が支持する破骨細胞ニッチ2007

    • 著者名/発表者名
      溝口 利英
    • 学会等名
      歯科基礎医学会(第49回)
    • 発表場所
      北海道
    • 年月日
      2007-08-30
  • [学会発表] In vivoにおいて細胞周期の停止した破骨細胞前駆細胞(pOCP)は5-FU悲感受性である2007

    • 著者名/発表者名
      溝口 利英
    • 学会等名
      日本骨代謝学会(第25回)
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-07-19
  • [学会発表] 異所性骨に出現する破骨細胞は細胞周期の停止した破骨細胞前駆細胞(pOCP)由来である2007

    • 著者名/発表者名
      武藤 昭紀
    • 学会等名
      日本骨代謝学会(第25回)
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-07-19

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi