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2006 年度 実績報告書

歯周病の病態解明としての歯肉線維芽細胞のLPSトレランス機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 18791390
研究機関松本歯科大学

研究代表者

荒 敏昭  松本歯科大学, 歯学部, 助手 (90387423)

キーワードLPSトレランス / 歯肉線維芽細胞 / 炎症性サイトカイン
研究概要

(1)ヒト歯肉線維芽細胞におけるLPSトレランス現象の検討
LPSトレランス現象の解析は炎症性サイトカイン(IL-6およびIL-8)の産生量を指標とした。細胞をLPSで24時問前処理し、さらにLPSで24時間処理した後の培養上清中のサイトカイン量をELISAで測定した。LPSトレランス現象のポジティブコントロールとしてヒト末梢血由来単球を使用した。細胞を0.01-1000ng/mlの濃度のP.gingivalis由来LPS(PgLPS)で前処理し、10ng/ml PgLPSで処理したときに、単球から産生されるサイトカイン量は前処理なしと比較して有意に低下した(=LPSトレランス現象)。しかし、ヒト歯肉線維芽細胞では前処理を行っても前処理なしと比較してサイトカイン産生量に有意差は認められなかった。
次に、PgLPS以外にE.coli由来LPS(EcLPS)を使用してLPSトレランス現象(クロストレランス現象)が起こるか否かを解析した。細胞を前処理なし、あるいは10ng/mlのPgLPSあるいはEcLPSで前処理し、10ng/mlのPgLPSあるいはEcLPSで処理した。単球ではLPS前処理によってサイトカイン産生量が有意に低下したが、ヒト歯肉線維芽細胞ではどのLPSの組み合わせにおいても前処理なしと比較して有意差は認められなかった。
これらの結果から、ヒト歯肉線維芽細胞は少なくとも今回使用したLPS濃度においてはLPSトレランス現象を示さないことが明らかとなった。
(2)ヒト歯肉線維芽細胞におけるLPSトレランスの分子機構の解析
現在、ヒト歯肉線維芽細胞における負の制御因子(SOCS-1、IRAK-M、SHIP-1)の発現をウェスタンブロット法にて解析中である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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