研究課題
1)肥大分化を安定して再現するin vitroでの実験系の開発軟骨細胞肥大化のメカニズムを知るために、まず肥大分化を安定して再現するin vitro実験系の開発を行っている。一般に、肥大分化は三次元培養で促進されることが知られているため、軟骨系の細胞を平面培養及びアルジネートビーズ中で三次元培養することとした。用いた細胞としては、以下のとおりである。マウステラトカルシノーマ由来の未分化間葉系細胞株であるATDC5は、インスリン刺激に反応して軟骨様細胞へ分化しII型コラーゲンなど軟骨特異的遺伝子を発現することが知られている。その他に、ヒト軟骨肉腫由来軟骨細胞株であるOUMS-27、マウス胎児肋軟骨より採取した軟骨プライマリー細胞を用いた。肥大分化の評価方法としては、肥大軟骨のマーカー遺伝子であるCol Xをはじめ、肥大軟骨に発現することが報告されているMMP-13、VEGF、Runx2、BMP6、ALP、PTH/PTHrP receptor、Ihhなどの遺伝子のmRNAの誘導をreal time RT-PCRにより確認し、また、これらの細胞をosteogenic mediumで培養した際の基質石灰化能をvon Kossa染色や、Alizarin red染色により評価中である。2)ヒトColXプロモーターのクローニングと基本転写活性の評価このサブテーマでは肥大軟骨のマーカー遺伝子であるColXのプロモーター断片のクローニング及びその断片を組み込んだルシフェラーゼ・レポーターコンストラクトの作成を行い、このレポーター遺伝子を用いて基本転写活性の評価を行っている。なお、本研究で得られた結果は将来的に再生医療への応用を考えているため、プロモーターの配列は、基本的にヒトゲノムDNAをPCRで増幅するか、ヒトの塩基配列情報をもとに合成オリゴDNAを作成して再現する予定である。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
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