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2006 年度 実績報告書

口唇口蓋裂発生メカニズムとp53遺伝子依存性アポトーシスの先駆的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18791486
研究機関新潟大学

研究代表者

児玉 泰光  新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (90419276)

キーワード口唇口蓋裂 / p53 / アポトーシス / 口蓋裂 / コンジェニックマウス
研究概要

(目的)
口唇口蓋裂は先天異常のうちで発症率の最も高い外表奇形である。発症原因は、遺伝要因と環境要因の相互作用と周知されているが、疫学的・形態学的・遺伝学的知見の一致はまだない。一方、がん抑制遺伝子として知られるp53遺伝子は、修復不能のDNA障害をもつ細胞が発生初期の胎児に生じると、アポトーシスを誘導して奇形の発症を防ぐことが知られている。つまりp53がん抑制遺伝子は環境要因に対して機能を発揮する遺伝要因の1つであると言える。本研究の目的は、p53遺伝子欠損口唇口蓋裂感受性マウスを使用して、口唇口蓋裂発症におけるp53遺伝子依存性アポトーシスの影響を考察することである。
(結果)
口唇口蓋裂感受性マウスとして知られるCL/Frとp53(+/-)BALB/cとの間で交配し、スピードコンジェニック法を用いてp53(+/-)CL/Frを作製した。まず、p53(+/-)CL/Fr同士を交配させ、胎生18.5日の胎仔のp53遺伝子型と口唇口蓋裂発生率との相関を調べたところ、p53(+/+)では15.6%、p53(+/-)では23.9%、p53(-/-)では12.9%であり、それぞれにおいて自然発生率に有意な差は認められず、裂型は全て唇裂を伴う口唇口蓋裂(CL/P)であった。この結果は、DNA障害を誘引する特別な要因が無い環境では、p53遺伝子が口唇口蓋裂発生に影響しないことを示唆する。また、平均体重もp53(+/+)では0,98g、p53(+/-)では1.00g、p53(-/-)では0.98gであり、それぞれにおいて有意な差は認められなかった。現在、放射線誘発口蓋裂について感受性遺伝子の解析を併せて行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] RTrp53 Affects the Developmental Anomaly of Clefts of the Palate in Irradiated Mouse Embryos but not Clefts of the Lip with or Without the Palate.2006

    • 著者名/発表者名
      Narai S., Kodama Y.et al.
    • 雑誌名

      Radiation Research 166(6)

      ページ: 877-882

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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