社会全体の情報が新聞や雑誌などの印刷物のメディアから離れ、マルチメディアやインターネットが現在主流を占めつつある。それは医療の現場においても例外ではない。実際に電子カルテを用いて院内処方や検査をコンピューター上でオーダー、あるいはデジタル画像化されたX線写真をモニター上にて表示し読影を行うなど、今や医療の現場では必要不可欠なメディアとなってきている。色々なソフトを使用しての患者の説明や教育なども現在普及が進んでおり、書面よりも患者の理解度が高いことは実証されつつある。 歯学部の教育現場においてもその概念が普及しつつあるが、HTMLによるテキストや、JPEG画像のみの教科書的なサイトの運営をしている物が多い。その方法では双方向性のメディアとしての能力がなく、教育方法としても顕著な効果が得られるとは考えにくい。 歯科麻酔の分野の学習は手技的の習得だけでなく理論的な部分も多く、実際にイメージすることが難しい。動画コンテンツによる説明やアニメーションなどWWW上での自動採点を行う模擬テストを取り入れたWebサイトを構築し、インタラクティブなマルチメディアを作成することによりイメージがしやすく多くの情報量を理解させることが可能であると考えた。 現在、歯科麻酔学において、概念的学習項目、手技的学習項目をWebアニメーションにて作成し、学生実習や研修医教育などに使用している。 また、学内LANにて公開しており、大学内であれば何処でも自己学習することができる状況にある。実際にパソコンをあまり使用する環境ではない使用者でも容易に使用することができるため、インタラクティブなメディアテキストの構築できたものと思われる。
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