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2007 年度 実績報告書

メカニカルストレス応答遺伝子ペリオスチンの歯周組織リモデリングに果たす役割

研究課題

研究課題/領域番号 18791556
研究機関徳島大学

研究代表者

藤原 慎視  徳島大学, 大学院・ヘルスバイサイエンス研究部, 助教 (70403706)

キーワード歯学 / 遺伝子 / 応用動物 / ペリオスチン / メカニカルストレス
研究概要

一般的に,力学的負荷は骨形成を促進させるという概念として理解されているが,歯の移動時には力学的負荷が加わった部位に骨吸収が生じるといった,相反するものである。この点に関しては,歯根膜が重要な役割を果たしていると考えられているが,未だ明らかとされていない。近年,歯根膜や骨膜に存在するメカニカルストレスに関連した新規タンパクとして,ペリオスチンが見い出された。我々はこのペリオスチン遺伝子が実験的歯の移動や,咬合圧の減少に伴い歯根膜に強く発現することを見いだした。また,このペジオスチンのノックアウトマウスでは,歯根周囲の歯槽骨での破骨細胞の活性化,それに伴う骨吸収や歯根吸収が認められ,局所的な骨代謝に深く関与していることがわかる。これらより,このペりオスチンがメカニカルストレスにより引き起こされる骨りモデりングと歯根膜の関係を明らかにするのに重要な鍵を握っていることが分かる。当該研究では,Jian Q. Feng博士より,ペリオスチンノックアウトマウスの供与を受け,その繁殖を行った。これらの生態的特徴を観察することにより,ペりオスチンノックアウトマウスでは野生型マウスに比べ体躯が小さく,切歯においてエナメル質の減形成が生じることが確認された。次に, invitroの系として骨リモデリングに深く関与している骨芽細胞や破骨細胞といった骨系細胞とペりオスチンの関係を明らかにするため,解析を行った。骨芽細胞との関連については, MC3T3-E1細胞を用い,ペリオスチンが血清欠乏による骨芽細胞死をIGF-1と同様に抑制するという結果をMTT assayを用いて得た。次に,破骨細胞にはどのように影響するかを観察するため,破骨細胞前駆細胞であるRAW 264.7細胞や,野生型マウスおよびペリオスチンノックアウトマウスから採取した骨髄細胞を用いM-CSFとRANKLを添加し破骨細胞へ分化誘導させる系でペリオスチンがどのように影響するかを現在検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] エナメル質形成不全を伴う空隙歯列症例の一治験例2008

    • 著者名/発表者名
      藤原慎視
    • 雑誌名

      中・四国矯正歯科学会雑誌 (現在投稿中)

    • 査読あり
  • [学会発表] エナメル質形成不全を伴う空隙歯列症例の一治験例2007

    • 著者名/発表者名
      藤原慎視
    • 学会等名
      第50回 中・四国矯正歯科学会大会
    • 発表場所
      岡山大学創立五十周年記念会館
    • 年月日
      20070715-16

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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