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2006 年度 実績報告書

サイトカインの応用による口蓋形成手術後の上顎骨成長抑制の緩和

研究課題

研究課題/領域番号 18791577
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

川鍋 仁  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (80412625)

キーワード歯科矯正学
研究概要

実験動物として、生後20日齢の雄性Wistar系ラットを用い、対照群、瘢痕形成群、およびbFGF+フィブリン糊投与群(以下bFGF群と略す)の3群を設定した。瘢痕形成群およびbFGF投与群では、ともに第一臼歯から第三臼歯にかけて口蓋左右側1/3の粘膜骨膜を剥離した。さらにbFGF投与群には、術直後に創面にフィブリン糊を塗布し、その直下に20μg/10μlの濃度に調整したbFGF水溶液を投与した。
光顕試料作成:術後3日、1週および2週経過時に灌流固定を行い、その後通法に従い両側第一臼歯の長軸に平行に前頭断連続切片を作成し、H.E.染色を施した。
多重蛍光標識法による口蓋骨の観察:蛍光色素としてcalcein(以下CAと略す)とahzarin red(以下ARと略す)を背部皮下投与した。投与時期は、術前にCA、術後3日にAR、術後1週にCAおよび術後2週にARとした。術後1週および2週時投与の1日後に灌流固定し、上昇アルコール系列にて脱水し、MMA樹脂包埋後、約400μmの研磨標本を作製し、共焦点レーザー顕微鏡にて観察した。以上の結果、次の知見が得られた。
1.瘢痕形成群では、術後すべての週で、骨内部に炎症性細胞浸潤がみられた。
2.瘢痕形成群では、術後1週で骨表面に明瞭なラベリング線はみられず、また一部では歯槽突起から骨が分離しており、骨膜性成長に伴う骨添加が障害されているものと考えられた。これに対し同時期のbFGF投与群では、術後1週に投与したラベリング線がみられ新生骨が形成されていた。このことから、粘膜骨膜剥離後の骨膜性成長において、bFGFの投与が骨添加の障害を緩和している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of basic fibroblast growth factor administration on vascular changes in wound healing of rat palates2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Hata, H.Kawanabe, Y.Hisanaga, H.Ishikawa, K.Taniguchi
    • 雑誌名

      Cleft Palate Claniofacial Journal

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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