• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

BMPと細胞の複合移植によって水平性骨欠損の歯周組織再生量の増大を目指す研究

研究課題

研究課題/領域番号 18791582
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 恵美子  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80374528)

キーワード歯根膜細胞 / BMP / 歯周組織再生
研究概要

歯周組織欠損部にBone Moriphogenetic Protein(BMP)を移植すると骨形成は認められるが、歯根膜の形成はわずかであるという報告がある。この問題に対して申請者はBMPの移植方法としてスペーサー法を応用する移植法を報告してきた。本研究では歯周組織再生量の増大をはかる目的で、歯根膜細胞(periodontal ligament cell、PDL細胞)の培養を行い、この細胞をスペーサー部分に組み込んで、BMPとともに移植する方法を考案して、病理組織学的に検索を行った。ビーグル犬の歯よりPDL細胞の培養を行い、その細胞のALP活性を調べて確認をしたのち、培養PDL細胞を獲得した同じ動物の前歯部、および大臼歯部の頬側に歯周組織欠損モデルを作成して、以下の移植を行った。
1. PDL細胞のみ群2. BMP/コラーゲン群3. 歯根膜細胞つきスペーサー+BMP/コラーゲン群
移植手術8週後に、病理組織標本を作製して組織学的観察を行った。歯根膜細胞群のみの移植では歯槽骨の再生は認められず、根面には線維のアダプテーションが観察され、上皮の深部増殖も認められた。BMP移植群では歯槽骨の再生は認められたが、一部に骨性癒着が認められた。PDL+BMP群では歯槽骨の再生と線維のアダプテーションが形成し、接合上皮の深部増殖も抑えられていたが、歯根膜の再生は部分的にとどまった。
本結果より、歯根膜細胞の培養とBMPの複合移植によって歯周組織の再生量を増大することができる可能性が明らかとなった。しかし、培養歯根膜細胞のALP活性が高くても結合組織性付着を獲得するとは限らず、移植後の治癒の予測性を高める検索項目について検索する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Periodontal healing after transplantation of teeth cultured with EMD2008

    • 著者名/発表者名
      Akira Saito, Emiko Saito, Ryohei Handa, Yoshiyuki Honma and Masamitsu Kawanami
    • 学会等名
      米国歯周病学会
    • 発表場所
      シアトル(アメリカ)
    • 年月日
      2008-09-08

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi