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2006 年度 実績報告書

緑茶と唾液腺機能-緑茶と唾液分泌量および唾液中抗菌蛋白質量に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18791615
研究機関高知大学

研究代表者

鎌谷 宇明  高知大学, 医学部附属病院, 助手 (00315003)

キーワードEGCG / 唾液 / 老化促進マウス / 抗菌蛋白質 / 緑茶
研究概要

1)緑茶の唾液分泌量ならびに唾液中抗菌蛋白質量に及ぼす影響
50〜80歳の健常人(男性:3例、女性:5例;平均年齢:63±5歳)にエピガロカテキンガレート(EGCG、300mg)を含有した緑茶を1ヶ月間投与した後、唾液を採取し、投与前後における安静時・刺激時唾液分泌量、唾液中の成分を比較検討した。その結果、投与前後における唾液分泌量は、安静時、刺激時ともに明らかな違いは認められなかった。唾液に含まれる抗菌蛋白質(ラクトフェリン、α、β-ディフェンシン、sIgA、 Secretory component)の濃度も、投与前後において有意差は認められなかった。
2)マウス顎下腺機能に及ぼすEGCGの作用についての検討
老化促進マウス(SAM)に、EGCG(0.3mg/Body)を2ヶ月間投与した後、唾液分泌量を測定するとともに、顎下腺を摘出し、病理組織学的、免疫組織化学的および電顕的に検討した。その結果、(1)唾液分泌量は両群間に有意差は認められなかった。(2)顎下腺の腺房細胞および導管細胞いずれにおいても、SAM群とコントロール群との間で形態的に差は認められなかった。(3)酸化ストレスの指標である8-OHdGの染色性は、EGCGを投与したSAMの顎下腺組織ではコントロール群に比べ減弱していた。(4)加齢の指標である5-ブロモ-3-インドリル・β-D-ガラクトシダーゼの顎下腺における活性は、両群間に明らかな違いはみられなかった。(5)EGCGを投与したSAMの顎下腺では、腺房細胞におけるミトコンドリアや粗面小胞体の数および大きさ、さらには分泌顆粒の数が、コントロール群に比べ有意に増加していた。
以上より、EGCGは老化に伴う唾液腺組織における酸化ストレスを軽減することが明らかとなったが、唾液分泌量やその成分比率には影響を及ぼさなかった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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