本研究課題は、学習用ホームページに焦点を絞り、その利用動向を調査する方法を確立し、実際の利用との相関を確認しながらその信頼性を高めていくことを試みることである。アンケート法による評価は学生の協力が不可欠であり、頻回な評価は学生の負担が大きいだけでなく、調査の信頼性を低下させるものと思われる。そのため、コンテンツ提供者側のみの情報により評価を行うことができれば、更新が容易であるホームページを利用して学習素材を提供する利点を最大化することができるものと考えられる。 本年度は、まずアンケート法による調査を行った。このアンケートは、インターネット利用歴、パソコン利用のスキルから教育用ウェブの利用状況、利用状況とその評価などを含んでいるものである。また、他のマルチメディア媒体や教育媒体との利用頻度、評価についても調査を行った。これにより、ベースとなるデータを蓄積することができた。また、来年度にこのアンケート法の結果と比較を行うための課題用ウェブサイトを構築し、評価方法の検討を行った。また、被験者の作業と開発者の想定した手順との比較検討をアクセスログ解析サーバにて記録・分析を行うためのシステム開発を行った。テスト対象サイトは我々がこれまで開発し、実際に提供を行っている「総義歯学・高齢者歯科医学」教育用サイトをベースにして開発を行った。来年度は、評価を行うタスクの決定を行った後、この2者の比較検討を行っていく予定である。
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