Miyajima式腹部圧迫法の臨床応用のために、臨床試験の方法に則り、4段階の研究段階を計画している。臨床効果(効力/安全性の評価)を評価し、適切な疾病状態にある限られた数の便秘患者において、Miyajima式用手腹部圧迫法の有効性と安全性とを検討し、適応疾患、用法・用量の妥当性など、PhaseIIIに進むための情報を収集することを目的とした。 平成18年度はPhaseIIを行う前段階として、研究者の転勤による研究環境の調整を行った。研究環境はほぼ白紙状態となり、実験室の確保、実験環境の調整のための研究室の改造などを必要とし、また、実験補助者の確保や教育などを必要とした。 実験室については、一般研究室を実験室に改造した。本研究では音を扱うため、音環境調整について検討を重ね、遮音設備の構築などを行った。また、室内更衣室の確保など改造を行った。また、予算の都合上、使用予定機械を変更したことから実験に有用な機械の習熟と得られるデーターの整合性について検討し、機械の設定と調整を行った。実験補助者は、実験経験の全くない補助者のため、実験方法についての教育を行った。 平成19年度は、開発者の施行するMiyajima式腹部圧迫法の有効性と安全性について、評価を行った。いずれも有効性と安全性が担保された。また、開発者からMiyajima式腹部圧迫法の指導を受けた看護師による効果と安全性の評価を行った。いずれも有効性と安全性が担保された。その結果の一部は、第33回日本看護研究学会学術集会で発表した。また、第27回日本看護科学学会学術集会に発表予定である。本年度は妊娠中のため、圧迫を伴う実験は行えなかったため、来年度はさらに現在分析中のデーター集計してまとめるとともに、便秘患者を対象にMiyajima式用手腹部圧迫法の安全性、有効性について検討する。
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