研究概要 |
Miyajima式腹部圧迫法の臨床応用のために、臨床試験の方法に則り、4段階の研究段階を計画している。本研究は、臨床効果(効力/安全性の評価)を評価し、適切な疾病状態にある限られた数の便秘患者において、Miyajima式用手腹部圧迫法の有効性と安全性とを検討し、適応疾患、用法・用量の妥当性など、Phase IIIに進むための情報を収集することを目的とした。 平成20年度は約8ヶ月の育児休暇を含み、実験の継続と前年までの実験結果を基に研究内容の整理と雑誌投稿を主にまとめを行った。 まず、開発者の施行するMiyajima式腹部圧迫法の便秘者の有効性と安全性の評価を行った。いずれも有効性と安全性が担保された。この結果は、和文論文として掲載された(Miyajima式腹部圧迫法による便秘改善効果)。次に、Miyajima式腹部圧迫法の用法・用量の妥当性について評価した。その結果、圧迫後1分での評価が最大であり、この時点で評価する必要性が示唆された。この結果は、欧文論文として掲載された(Evaluation of the Efficacy of Miyajima's Abdomen Pressing Method with Regard to Promoting Timely Defecation, on the Basis of Bowel Sounds)。 また、前年度、開発者からMiyajima式腹部圧迫法の指導を受けた看護師による効果と安全性の評価を行った。いずれも有効性と安全性が担保された。この内容の発表は、第33回日本看護研究学会学術集会と第27回日本看護科学学会学術集会に発表したが、論文投稿準備中である。 これらの研究成果を次のPhase IIIに向けて活用し、更なる開発を継続していきたい。
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