研究概要 |
【研究目的】 筋肉内注射は、対象者への侵襲が大きく危険を伴う行為である。筋肉内注射における、皮膚保持法であるZ-track法に注目し、看護技術の安全性・有効性を検証することを本研究の目的とする。 皮膚保持法とは、筋肉内注射を行う際、注射器を持っていない方の手が、注射部位の皮膚をどのように保持していうかという方法である。 【研究方法】 平成18年度は、(1)伸展法、(2)つまみ上げ法、(3)Z-track法という3つの皮膚保持法を比較し、対象者への侵襲が少なく、注入される薬液の月的とする効果が発揮されやすい方法を検証するための実験を行った。 ウサギ(Kbl:JW)4体(メス)を材料として使用。注射(摘出)部位として、オバホルモン デポー(油性注射液)で、(1)伸展法、(2)つまみ上げ法、(3)Z-track法を、ホバホルモン水懸注(水性懸濁注射液)にて(4)Z-track法にて注射を実施。それぞれ、注射後1時間,24時間,3月間,7日間の経過を観察後、組織を摘出。摘出後ただちにグルタールアルデヒド・ホルムアルデヒド混合液(Karnovsky液)中に浸漬し固定した。さらにチェロイジン包埋をしたのち、超薄切片を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色を行い、光学顕微鏡で観察・撮影を行った。 【今後の方向性】 平成19年度は、平成18年度の実験結果を分析するとともに、実践へ向けて、看護学生へ筋肉内注射を教授する際の教材の検討を行っていく予定である。
|