平成20度は、研究代表者が新潟大学から愛媛大学へ移動したために研究フィールドの開拓・及び研究協力者・研究参加者確保に時間を要した。 そのために、成果が報告できるほどのデータ収集を行うことができなかった。 特に現在の所属大学からは十分な研究協力を得ることができず、今後、さらなる所属大学との話し合い調整を行い、研究計画が実施できるように調整していきたいと考える。 しかし、一方では他施設の医師からの協力も得られ、今年度末から徐々にではあるが生体肝移植ドナー経験者の参加者の確保もでき、平成20度からの研究計画の遂行を行う予定としている。 さらに他の移植実施施設において、看護師を対象とした調査を行っており、この成果は平成21年度内には学会への成果報告と、論文投稿をする予定である。この調査と昨年度、報告を行った研究成果から、生体肝移植ドナーに関わる看護師は、移植看護谷対する十分な知識を持たず、さらに多くのジレンマを抱えたまま看護実践を行っていることが明らかになった。これらの生体肝移植ドナーに対して十分に看護を提供するためには、これらの課題を解決していく必要がある。今回の研究活動においては、前述のような課題の存在が明らかになったが、その課題の発生要因や解決策等が明らかできるような研究を計画し、遂行していく必要があると考えられる。この3年間の成果として、研究協力施設との調整ができれば、実施可能な段階まで準備はできており、今後、調査を実施できるよう努めたい。
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