血液腫瘍疾患で抗がん薬治療を受けた5〜15歳の長期入院中のがん患児を対象に、糞便中の毒素検出、C. difficile分離培養、分離菌株における毒素産生パターンの同定、PCR ribotypingによる解析、付添いの状況や手指衛生等に関する調査をした。 がん患児10名中8名からC. difficileが分離され、そのうち6名は、入院時にはC. difficileは分離されなかったが、入院経過中に培養陽性となった。8名中5名からtoxin A陽性toxin B陽性のC. difficileが分離され、そのうち2名はC. difficile関連下痢症/腸炎(C. difficile -associated diarrhea :CDAD)と診断された。8名から分離された9菌株においてPCR ribotypingによる解析を行った結果、2名から分離された2菌株は同一タイプであった。
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