研究課題
本研究は、家族性腫瘍家系内の発端者に対して、看護者が身体症状のマネジメントを行いながら遺伝看護を提供する時期や方法を見出し、患者が血縁者に遺伝情報を適切な時期に提供することができることを目的とした¢遺伝看護介入モデル£を開発することを目指す。初年度は、国内外の関連文献や患者指導用の知識媒体から排泄障害に関する知識を収集し¢大腸全摘出術後の排泄障害をもつ患者のための症状マネジメントツール£を作成した。ツールの具体的な内容としては、(1)大腸の機能と手術方法について、(2)排便機能障害の客観的評価と治療方法(内肛門括約筋の査定方法、肛門括約筋運動、バイオフィードバック療法)、(3)排便コントロール方法(食事療法、内服治療)、(4)スキンケア方法、(8)生活上の留意点(運動方法、脱水予防方法)、以上の知識で構成した。作成にあたっては、昨年度研究者が行った研究結果(大腸全摘術後の排泄障害への対処方法の構成要素:【症状のアセスメント】【体の状態に合わせた行動】【親の体験を基準とした指標作成】【症状にまつわる感情の調節】【予防的方略の模索】【社会復帰への手がかりの発見】)を参考にし、症状マネジメントの方法の中に、患者の症状体験を手がかりとすることや、患者のセルフケア能力を生かすことができるようなマネジメント方法となるよう留意した。次年度は、このツールを用いて介入研究を行うことによって、患者自身が症状の変化をとらえながら、遺伝性のがんに対処することを支える看護モデルを開発する予定である。
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The 2nd Biennial Scientific Meeting of International Society for Gastrointenstinal Hereditary Tumours
ページ: 154
日本かん看護学会誌 21 Supplement
ページ: 98
家族性腫瘍 6・2
ページ: 7 A31