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2008 年度 実績報告書

C型肝炎患者がインターフェロン療法を完遂するための要因分析と支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18791710
研究機関山梨大学

研究代表者

古屋 洋子  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (80310514)

キーワードC型肝炎 / インターフェロン / 継続支援
研究概要

C型慢性肝炎(CHC)治療のためのインターフェロン(IFN)療法は、精神的副作用(特に抑うつ症状)を伴いやすく、治療の延期や中断の要因となることがある。有効なCHC治療には、抑うつ症状発症、悪化のリスクを特定することが重要となる。IFN療法に伴う抑うつ症状の変化は、IFNの投与量や投与期間等の治療自体の影響、性別や年齢、飲酒や薬物の使用等が予測要因として明らかにされているが、多因子的な検討は十分には行われていない。そこで、CHC患者のIFN療法に伴う抑うつ症状の変化とその予測要因を明らかにするために前向きコホート研究を行った。IFN療法前(ベースライン)、治療開始3ヵ月後、6ヵ月後のCHC患者の抑うつ症状をSDSを用いて評価した。抑うつ症状を目的変数、ベースラインの年齢、性別、生活習慣、疾病重症感等を説明変数として、多変量ロジスティック回帰分析を行った。結果、CHC患者の抑うつ症状上昇者の割合は、治療経過と共に増加した。また、治療前の疾病重症感は、抑うつ症状悪化に予防的に影響することが明らかとなり、治療前の疾病イメージや疾病認知が、予期される経過への対処や備えに繋がる可能性のあることが示唆された。また、普段の他者とのつきあいが、治療前に充分にできていないことや治療前の不眠が、抑うつ症状悪化のリスクとなるとの結果が得られた。以上から、IFN療法に伴う抑うつ症状悪化を来たしやすいCHC患者の治療前の特徴が明らかになり、同患者への介入の示唆が得られた。本研究の成果は、学会にて発表を行った。またデータ収集の協力機関である、肝疾患診療連携拠点病院および肝疾患専門医療機関に結果を還元し、同患者への治療前の介入について検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] C型慢性肝炎患者におけるインターフェロン療法に伴うSDS(抑うつ)得点上昇の予測要因の検討2009

    • 著者名/発表者名
      古屋洋子, 城戸口親史, 岡本知子, 鈴木孝太, 田中太一郎, 坂本穣, 榎本信幸, 廣瀬雄一, 山縣然太朗
    • 学会等名
      第19回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      石川県
    • 年月日
      2009-01-24
  • [学会発表] C型慢性肝炎患者におけるインターフェロン療法に伴う抑うつ症状の予測因子の検討2008

    • 著者名/発表者名
      古屋洋子, 城戸口親史, 岡本知子, 鈴木孝太, 田中太一郎, 坂本穣, 榎本信幸, 廣瀬雄一, 山縣然太朗
    • 学会等名
      第66回月本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      福岡県
    • 年月日
      2008-11-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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