1 研究目的 (1)中越地震急性期から慢性期・復旧復興期2年間の高齢脳卒中患者の生活の実態を明らかにする。 (2)(1)から得られた結果と栄養に関するデータをあわせて検討し、災害時の高齢脳卒中患者の食生沽支援方法を災害サイクルに合わせて検討する。 2 研究方法 ・方法:質的帰納的班究法と量的データの組み合わせ ・データ収集期間:7平成18年7月〜平成18年12月 ・研究対象者:中越地震時に在宅療養中の65歳以上の高齢脳卒中患者およびその主介護者 ・データ収集方法:インタビューは半構成式面接法で実施した。インタビュー内容は遂語録を作成し、分祈を行なっている。また、栄養状態を知るために、上腕周囲長と皮下脂肪厚測定を行なった。基礎代謝をVINE携帯型カロリーメーターで測定した。かかりつけ医師の許可と研究対象者の同意を得て、血液データを診療録よりデータ収集した。 3 結果 (1)対象者の概要 A病院併設の訪問看護ステーションに研究協力を依頼し、震災時に在宅療養していた高齢脳卒中患者を紹介してもらった。対象者は6名で、診断名ば脳梗塞6名、脳出血名、性別は男性3名、女性3名、平均年齢は80.5±6.3歳であった。インタビューを行なった対象者は本人3名、主介護者4名で(妻3名、長女1名)であった.震災後の要介講度は要介護1が1名、要介護3が2名、要介講4が1名、要介護5が2名であった。震災後に再発をおこしたケースが3名あった。再発の時期は災害亜急性期1名、慢性期2名であった。 (2)発災時から急性期の生活の実態 発災時は全員が建造物の中(自宅・施設内)にいた。余震が続いたため、車内で過ごした人が3名、麻痺や車椅子を使用しているためすぐに逃げられるようにと外や玄関にいた人が2名、ケアハウスの食堂で過ごしたが1名であった。 現在、分析を進めており、災害サイクルに合わせた高齢脳卒中患者の生活の特徴と栄養状態についてまとめている。
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