1年目となる本年は、先行事例に関する文献研究および事例調査を進めながら、入力インターフェースの整備と基本的なシステム開発を行なった。 まず、先行研究に関する書籍およびジャーナルの文献調査を行うとともに、この領域における先端的研を進めている国内外の研究機関における研究動向に関する調査を行うため、海外のいくつかの研究機関、一トセンターおよび美術館等を視察し、アーティストや研究者の聞き取りも行った。 入力系インターフェースについては、(1)ビデオカメラからの映像入力をアプリケーションMax/MSP/Jittを用いて分析するシステムおよび(2)距離センサーや輝度センサーなどの各種センサーからの入力をinfusion System社のiCube SystemおよびMax/MSP/Jitterを用いて分析するシステムの開発を行った。 そして、これらのシステムで分析された映像およびセンサーからの情報を、Max/MSP内で音楽情報に用いることが可能な数値に変換するシステムを制作し、ビデオおよびセンサーからの入力を、Max/MSP/Jitter内の音響生成アルゴリズムや、本年度購入したいくっかのシンセサイザーやエフェクターのパラメーター変数として用いることにより、本研究の目的である、映像およびセンサー技術を用いた楽器およびライブ演奏システムを試作した。
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