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2006 年度 実績報告書

マイクロ流路を用いたピコリットル二相液滴および異形ポリマー微粒子の精密調製

研究課題

研究課題/領域番号 18810013
研究機関東京工業大学

研究代表者

西迫 貴志  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (10431983)

キーワードマイクロフルイディクス / マイクロリアクタ / ポリマー微粒子 / 界面張力 / マイクロデバイス / マイクロ流路 / 微小液滴 / 二相流
研究概要

本研究では,マイクロ流路の分岐構造を利用した均一サイズのピコリットル異相液滴の生成法,および異形ポリマー微粒子の調製法の開発を目的としている.本年度は,マイクロ流路の加工技術および有機二相液滴の作製技術の確立に重点を置いて研究し,以下の成果を得た.
(1)有機二相液滴生成用のマイクロ流路の製作
合成石英を加工基板とし,機械加工およびドライエッチングによる微細溝加工を行った.機械加工法は,100μmの先端刃径を有するエンドミル状の単結晶ダイヤモンド工具を用い,幅100〜200μm,深さ100μmの微細溝,および深さ50〜100μmの段差形状を加工することができた.ドライエッチングでは,幅100〜200μm,深さ100μmの微細溝の加工を行った.ガラス基板の熱溶着によって加工溝を封止し,マイクロ流路を形成した.
(2)単分散有機二相液滴の生成
作製したマイクロ流路を用い,有機二相液滴の生成試験を行った.水相としてSDS0.5%水溶液,2つの有機相としてシリコーンオイルと重合性モノマーを用いた.シリンジポンプを用いて水相および2つの有機相の流量制御を行い,生成される二相液滴のサイズの範囲,単分散二相液滴が生成される流量条件の測定を行った.得られた二相液滴のサイズは90〜200μm程度で,変動係数は約2%であった.二相液滴の相分離構造を界面エネルギーのシミュレーションによって検証した結果,シリコーンオイルの相と水相の間に,モノマーの薄膜が存在することが示唆された.
(3)単分散異形ポリマー微粒子の調製
生成した二相液滴に対して硬化処理を行い,単分散非球形ポリマー微粒子を得た.2つの有機相の体積比率を0.1〜10.0の間で変化させ,粒子形状を変化させることができた.生成粒子の形状は,界面エネルギー計算によるシミュレーション結果とよく一致した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Formation of biphasic Janus droplets in a microfabricated channel for the synthesis of shaped polymer microparticles2007

    • 著者名/発表者名
      Takasi Nisisako, Toru Torii
    • 雑誌名

      Advanced Materials (in press)

      ページ: DOI:10.1002/adma. 200700272

  • [雑誌論文] Production of hiphasic organic droplets and particles of geometrical anisotropy using a tri-phase liquid flow in microchannels2006

    • 著者名/発表者名
      Takasi Nisisako, Toru Torii
    • 雑誌名

      Proceedings of Micro Total Analysis Systems 2006 2

      ページ: 1049-1052

  • [図書] Polymeric Microspheres (Eds. M. Nomura, H. Tobita, K. Suzuki)2007

    • 著者名/発表者名
      Takasi Nisisako (分担執筆)
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      Kyoto University Press

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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