1、概要 中世における談義書の研究として、初年度の平成18年度は、談義書資料の調査とデータの集積に努め、検討に着手した。検討結果の一部は、学会発表において公表した。 2、体制作り ・調査に必要なデジタルカメラ等の物品を購入し、資料調査への準備を整えた。 ・データ作成に必要な、ノートパソコン等を購入し、データ整理をはじめた。 ・談義書資料の検討のため、学生アルバイトにデータ入力を行わせ、身延文庫蔵書の目録などを作成した。 3、調査 ・8月・3月に、身延山久遠寺身延文庫所蔵の談義書資料の調査を行った。身延(日蓮宗)の学僧が、天台談義所に学んでいたことを裏付ける資料を発見し、写真撮影を行った。 ・5月・8月・12月・3月に、妙法院龍華蔵所蔵資料の調査を行った。中古天台において談義の内容を解明するための基礎資料の存在を確認した。 ・10月に、津金寺所蔵資料の調査を行い、天台で最も古い談義所の意義を再確認した。 ・早稲田大学図書館、国文学研究資料館などの図書館にて、談義書関係の基礎文献を収集した。 4、学会発表 ・渡辺麻里子「身延の学僧と天台談義所」、第59回日蓮宗教学研究発表大会、2006年10月(口頭発表:単独)。 ・渡辺麻里子「尊舜の龍女成仏説」、第48回天台宗教学大会、2006年11月(口頭発表:単独)。 ・渡辺麻里子「天台の学僧尊舜における狂言綺語観について」、日本思想史研究会、2006年11月(口頭発表:単独)。 ・渡辺麻里子「天台僧尊舜における狂言綺語観について」、平成18年度第47回弘前大学国語国文学会、2006年12月(講演)。
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