研究概要 |
本年度は,まず,怒り経験とその後の鎮静化過程に個人特性が及ぼす影響について検討を行うために,調査用紙を作成した。個人特性に関しては,「特性怒り」,「自己愛」,「完全主義」,「抑うつ」などに注目し,怒り経験やその後の鎮静化過程との関連を検討する。調査用紙作成の際には倫理的な問題に配慮し,協力者への貢担なども考慮した上で,作成した。現在,作成した調査用紙を用いて,調査を依頼・実施中である。実施の際には,研究の目的や内容を十分に説明し,同意を得られた場合のみ,実施している。現在,50名程度の回答を得られたが,来年度も引き続き,実施し,200名以上の回答を集める予定である。 また,日常的な腹立ち経験に関しても,調査を行うための準備を行った。日常的な腹立ち経験がすぐに忘れられてしまう可能性を考慮し,日記法を用いた調査を行うために,調査用紙を作成した。また,携帯電話を利用した回答を可能にするために,回答用のウェブページを作成した。日常的な腹立ち経験にっいては,1週間程度の期間を設け,その期間中に腹立ちを経験した際に,調査用紙に回答してもらう形で実施している。日常的な腹立ち経験については,調査協力者に対して個別にお願いし,研究の目的と内容を十分に説明した上で,同意を確認し実施している。現在,調査を依頼・実施中であり,10名ほどの協力を得られた。来年度も引き続き,協力を依頼し,回答数をできるだけ増やす予定である。
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