• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

脂質二分子膜小胞のミクロ相分離とラフトモデルへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 18840019
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

濱田 勉  北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 助手 (40432140)

キーワード脂質二分子膜 / エマルション / 相分離 / リポソーム
研究概要

1.油水界面を介したリン脂質ベシクルの輸送
リン脂質を含む水・油の二相分離系において、油相中に作製した細胞サイズの液滴(w/oエマルション)を、マイクロマニピュレータを用いて油水界面を越え水相へ運ぶことにより、リポソーム類似の形態へと移行させることに成功した。さらに、油水界面を介してリポソーム(脂質二重膜)とエマルション(脂質一重膜)の状態間での可逆的な輸送システムの構築に成功した。
2.リン脂質ベシクルの自発的界面移行
液滴を含んだ油相を水相の上部に設置した系で、油中液滴が油水界面において自発的にリポソームへと移行するプロセスを顕微鏡によって直接観察する事に成功した。移行過程において、油水界面に並んでいた脂質単層膜が油中液滴を覆う単層膜に付け加わることで、脂質2分子膜構造すなわちリポソームが形成されている。この実験系により、異なる組成の単層膜をそれぞれ準備することで、2分子膜内外層が非対称分布の細胞模倣リポソーム作製への発展が可能となる。
3.リン脂質エマルションによるマイクロリアクター
リン脂質エマルション内での生化学反応の直接観察に成功した。また、レーザーピンセットを用いて小胞を自在に移動させ、他の小胞との接触・融合により反応の制御を行った。
以上3つの研究により、リポソームと油中液滴(エマルション)が相互移行可能な新規のマイクロラボラトリーの構築に成功した。これにより、実験上の制約が多いリポソームを用いた微小反応場の操作性を飛躍的に向上させることが出来る。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Manipulation of Cell-Sized Phospholipid-Coated Microdroplets and Their Use as Biochemical Microreactors2007

    • 著者名/発表者名
      M.Hase, A.Yamada, T.Hamada, D.Baigl, K.Yoshikawa
    • 雑誌名

      Langmuir 23

      ページ: 348-352

  • [雑誌論文] Spontaneous Transfer of Phospholipid-Coated Oil-in-Oil and Water-in-Oil Micro-Droplets through an Oil/Water Interface2006

    • 著者名/発表者名
      A.Yamada, T.Yamanaka, T.Hamada, M.Hase, K.Yoshikawa, D.Baigl
    • 雑誌名

      Langmuir 22

      ページ: 9824-9828

  • [雑誌論文] Transporting of a Cell-Sized Phospholipid Vesicle Across Water/Oil Interface2006

    • 著者名/発表者名
      M.Hase, A.Yamada, T.Hamada, K.Yoshikawa
    • 雑誌名

      Chemical Physics Letters 426

      ページ: 441-444

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi