研究概要 |
本研究における本来のテーマは,カメルーン火山列を構成するイントラプレート玄武岩類と超塩基性捕獲岩に対してSr-Nd-Pb-Hf同位体システマティクスを適用し,カメルーン火山列下のHIMUマントル成分の起源を明らかにしようとするもので,2006年5月から2007年3月にかけてカメルーン列(CL)の海洋島の試料に対して,主要元素・微量元素分析を行う予定であった.しかし,この期間に,骨折した大腿部の手術を行うことになり,さらに術後の経過が思わしくなく,再度の手術を行うことになった.その後もコルセットが不可欠な日常生活が続き,クリーンルームでの作業ができなかった.そこで予定を変更して以下のことを行った. ・CLと東アフリカリフト系(EARS)のすでに公表されている全ての主要・微量元素のデータは,それぞれ410個および560個あり,コンパイルを行った. ・これまでに得たカメルーン山の主要・微量元素,Sr-Nd-Pb同位体および^<238>U-^<230>Th-^<226>Raのデータを用いた研究は国際誌(GCA)にYokoyama et al.(2007)としてまとめた. ・主要・微量元素組成と^<38>U-^<230>Th-^<226>Raを用いたニオス湖の研究成果は国際誌(JVGR)に投稿し,査読後の改定を行っているところである. ・2006年12月にタンザニアで行われた国際Asia-Africa Science Platform Programセミナーの企画構成に深く関わり,またセミナーの講演要旨集の編集を行った. 2007年3月から2008年3月までの期間において,これまでに得たデータの解析を行うとともに,イントラプレート玄武岩類のうち大陸側に産する試料の分析に着手する予定である.
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