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2007 年度 実績報告書

マイクロ波と自動合成システムを用いた機能性糖ペプチドの効率合成とその機能構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 18850027
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

松下 隆彦  独立行政法人産業技術総合研究所, 創薬シーズ探索研究ラボ, 産総研特別研究員 (10435745)

キーワード糖鎖 / 糖ペプチド / マイクロ波 / 自動合成 / 癌
研究概要

癌関連ムチン型糖タンパク質MUCIのタンデムリピート領域に複数個の糖鎖を含む糖ペプチド体のライブラリ調製を行った。昨年度の課題研究において確立した基盤技術であるマイクロ波を利用した迅速糖ペプチド固相合成法を用いて糖ペプチド体を迅速かつ効率的に構築することができた。これらの糖ペプチド体は、機能性リンカーを持つ水溶性高分子担体にオキシム結合を介して担持させた後、ガラクトース転移酵素やシアル酸転移酵素などの糖転移酵素を組み合わせて用いた糖鎖伸長反応に供し、目的とする糖鎖構造へと導いた。糖転移反応後は限外ろ過法の採用によって高分子体の分離・精製が簡便になり、連続して次の糖転移反応へと導くことが可能となった。糖鎖伸長後は消化酵素によりポリマーから切り離し、HPLCにより糖ペプチド体を精製した。HPLC分析、質量分析、アミノ酸分析、NMRを用いた分析から、予め設計した糖ペプチド体それぞれについて高純度、高収率で得たことを確認した。以上によりマイクロ波を利用した糖ペプチド固相合成技術と機能性高分子担体を利用した酵素的糖鎖伸長法を組み合わせた糖ペブチドライブラリ構築技術を確立した。本法はマイクロ波ペプチド自動合成装置と糖鎖自動合成装置Golge^<TM>の組み合わせにより、糖ペプチド自動合成技術へと発展的に利用可能である。また、得られた糖ペプチド体のうち数種類については抗体を用いたELISAによる阻害実験とNMRを用いた構造解析を実施した。これらの機能構造解析において、糖ペプチド体の持つ糖鎖構造の違いによってペプチド鎖のコンフォメーションに与える影響が異なることを明らかにした。さらに、糖鎖構造と抗体反応との関連性についても重要な知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] マイクロ波を利用した糖鎖・糖ペプチドの精密合成2007

    • 著者名/発表者名
      清水 弘樹、松下 隆彦、西村 紳一郎
    • 雑誌名

      高分子論文集 64

      ページ: 883-896

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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