平成19年度は以下の4項目について取組み、それぞれ以下のような研究実績を得た。 1.複合環境下におけるSOFC構成要素の基礎特性評価の基礎特性評価法の開発 前年度に見出した構成材料の高温酸化環境下ならびに還元クエンチした材料の機械的物性の挙動異常を踏まえて、高温酸化・還元環境下における構成材料の機械物性試験法ならびに電気的特性評価法の開発を行った。今後、雰囲気環境における酸化物材料の機械的特性ならびに電気的特性が明らかになる。 2.作動環境下での単セルの破壊特性と電気化学的性能を同時に評価できる試験法を構築 前年得られた模擬作動環境下でのSOFC単セルの破壊信号を基にウェーブレット解析により劣化メカニズムを解明することに成功した。加えて自己組織化マッピングを用いて可視化することに成功した。今後、その場解析も行い実用化を目指す。 3.SOFCの設計手法に関する検討 形状・材料等を系統的に変化させながら機械・電気・化学的に最適なセルの設計を分子動力学法と有限要素法を用いて行った。これにより、形状が異なるSOFCにも本手法が適用できるようになった。
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