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2006 年度 実績報告書

高品質・高信頼性絶縁膜の形成プロセスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18860006
研究機関東北大学

研究代表者

諏訪 智之  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助手 (70431541)

キーワードトンネル絶縁膜 / ビット不良評価 / ストレス誘起リーク電流
研究概要

Kr/O_2/NOの混合ガスを用いたマイクロ波励起低電子温度高密度プラズマによってシリコン表面を直接酸窒化して得られた酸窒化膜をゲート絶縁膜とするMOSFETに対し、ゲート絶縁膜に電気的ストレスを印加した後のゲートリーク電流(SILC)を局所的ゲートリーク電流評価TEGを用いて統計的評価を行った。Kr/O_2/NO酸窒化膜は、従来の熱酸化法により形成した酸化膜に比べ、フラッシュメモリで問題となるビット不良の原因となる異常SILCが抑制可能である。前述のMOSFETに対し8000個規模の統計評価において、膜厚7.0nmの熱酸化膜では約20個のビット不良発生と膜中の電荷トラップの増大が顕著であるのに対し、膜厚7.0nmのKr/O_2/NO酸窒化膜では全くピット不良が発生せず、膜中の電荷トラップの増加も抑制されることが明らかとなった。60000個規模まで統計量を増やすと、Kr/O_2/NO酸窒化膜でも膜中の電荷トラップの増加が観測されたが、ピット不良については発生していないことが明らかとなった。
また、膜厚7.8nmの熱酸化膜において100万個規模のゲートリーク電流の統計評価を行った。平均的なSILCに対し、一桁以上大きな異常SILCが1個存在することが観測された。これは、従来のリーク電流評価では検出することは困難な局所的な異常SILCを検出可能であることを示しており、極めて重要な成果である。さらに、この異常SILCの電気的ストレス量に対する挙動を詳細に調べたところ、ストレス量に対しランダムな変化を示すことが明らかとなり、ストレスに対し電荷のトラップ・デトラップが比較的容易に発生すると考えられる。このような現象は実際のメモリデバイスでも発生することが知られており、簡易なTEGによる評価で同等の現象を見出したことは非常に璽要な成果である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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