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2006 年度 実績報告書

環境共生型持続発展可能なコンクリート材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18860084
研究機関函館工業高等専門学校

研究代表者

橋本 紳一郎  函館工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (70435387)

キーワードコンクリート / 産業副産物 / フライアッシュ / 高炉スラグ微粉末 / 二水石膏 / 塩基度 / 圧縮強度
研究概要

今年度は,全国5つの石炭火力発電所から排出された排出場所や排出時期の異なる石炭灰(フライアッシュ)を使用し,主に「セメントを使用しないコンクリートの硬化性状に与えるフライアッシュの品質影響」について検討を行った.
第一段階では,(1)フライアッシュの化学組成量の分析から塩基度の算出,(2)フライアッシュの化合物の分析からガラス化率の算出,(3)フライアッシュ粒子表面の観察,(4)pH測定を行った.その結果,フライアッシュの塩基度とpHの値に変動が見られ,その他に関しては変わらないことを確認した.
第二段階では,分析したフライアッシュを使用し,セメントを使用しないペースト固化体を作製し,ペースト固化体の硬化状態と圧縮強度について検討した.その結果,ペースト固化体の圧縮強度が高強度のものや全く強度の伸びないもの,ペースト固化体が硬化しないものが存在した.これらの結果とフライアッシュの分析結果より,強度の伸びていないものに関してはpHのアルカリ性の値が影響し,ペースト固化体が硬化しないものに関してはフライアッシュの塩基度が影響することを明らかにした.特に塩基度の値が0.5%以下のフライアッシュを使用した場合,全く硬化しないことを明らかにした.
第三段階では,ペースト固化体内部の生成結晶化合物の分析を行い,その結果,石膏の減少に伴い新たにエトリンガイトが生成し,エトリンガイトの生成と成長がペースト固化体の強度に影響することを明らかにした.しかし,その他の結晶化合物の生成や成長等については明確に出来ていないため,これらも含めて平成19年度にセメントを使用しないコンクリートの水和反応について検討する予定である.
その他では,平成19年度に検討するセメントを使用しないコンクリートの配合の基礎となるペースト固化体の配合も検討し,フライアッシュの品質影響を受けないペースト固化体の配合も提案することが出来た.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] セメントを使用しないコンクリートに与えるフライアッシュの品質影響と配合に関する検討2006

    • 著者名/発表者名
      橋本 紳一郎
    • 雑誌名

      土木学会第61回年次学術講演会講演概要集 5-451

      ページ: 897-898

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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