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2006 年度 実績報告書

生物時計の温度リセッティング分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18870010
研究機関名古屋大学

研究代表者

小内 清  名古屋大学, 遺伝子実験施設, 研究員 (00402454)

キーワード生物時計 / 概日リズム / 生物発光 / リズム変異体 / 高等植物 / シロイヌナズナ / 温度リセッティング / 遺伝子クローニング
研究概要

シアノバクテリアからヒトに至るほぼ全ての生物の生命活動は、24時間周期のリズム(概日リズム)を示す。この概日リズムは、地球上の昼夜交替のサイクルに適応するために獲得されてきたと考えられており、概日リズム発振の分子機構を生物時計と呼ぶ。生物時計は光刺激や温度刺激によって時刻合わせを受けることで(リセットされることで)外界の周期的変動(明暗や温度の昼夜交代のサイクル)にリズムを同調させることができる。この特徴は概日リズムを持つ全ての生物に普遍的である。本研究ではこれまで未解明である温度刺激によるリセッティング(温度リセッティング)の分子機構の解明を目的とした。そのために平成18年度は、代表者がモデル高等植物シロイヌナズナで分離した温度リセッティングに異常を示すリズム変異体45-14B7の原因遺伝子のマップベースクローニングを進めた。まず、リズム変異体のホモ個体を異なる系統の野生型と交配してハイブリッドの第二世代(F_2)を得た。多数のF_2個体の概日リズムを1個体ずつ生物発光リアルタイム測定法で測定してリズム変異をホモとして持つと思われる個体を約250個体選別した。そして選別したF_2ホモ個体のゲノムDNAを抽出し、CAPS法によって物理マーカーとリズム変異との組換え率を算出することで、遺伝子座の決定を進めている。
この研究と同時並行でシロイヌナズナの糖シグナリング変異体lba1の原因遺伝子をマップベースクローニングし、UPF1 RNAヘリカーゼの変異によって多様な表現型がもたらされていることを明らかにした。また、真核性単細胞緑藻であるクラミドモナスにおいて葉緑体の遺伝子発現を生物発光としてリアルタイム測定する実験系を構築し、葉緑体の遺伝子発現が核にコードされた生物時計遺伝子によって支配されていることを世界で初めて証明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Real-time monitoring of chloroplast gene expression by a luciferase reporter : evidence for nuclear regulation of chloroplast circadian period.2006

    • 著者名/発表者名
      Matsuo T, Onai K, Okamoto K, Minagawa J, Ishiura M
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology Vol. 26, No. 3

      ページ: 863-870

  • [雑誌論文] The lba1 mutation of UPF1 RNA helicase involved in nonsense-mediated mRNA decay causes pleiotropic phenotypic changes and altered sugar signaling in Arabidopsis.2006

    • 著者名/発表者名
      Yoine M, Ohto M, Onai K, Mita S, Nakamura K
    • 雑誌名

      The Plant Journal Vol. 47, Issue 1

      ページ: 49-62

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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