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2007 年度 実績報告書

サイトカイニン活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18870027
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

黒羽 剛  独立行政法人理化学研究所, 生産制御研究チーム, リサーチアソシエイト (50415155)

キーワードサイトカイニン / シロイヌナズナ / 活性化酵素
研究概要

サイトカイニン(CK)活性化において、CKヌクレオチド体から活性型である塩基体へ変換させる活性をもつイネLOGと相同性の高いシロイヌナズナAtLOGs遺伝子について、生化学的な特徴付けを行った。real-time PCR解析及びプロモーター領域にGUS遺伝子を連結させた形質転換体を用いた解析を通して各AtLOGs遺伝子についての発現様式を明らかにした。一部の遺伝子は植物ホルモン添加により発現が顕著に上昇することを確認した。各AtLOGs遺伝子に緑色蛍光タンパク質であるGFP遺伝子を融合させたコンストラクトを作成し、シロイヌナズナ細胞に導入することによってAtLOGsタンパク質の細胞内局在性の特徴付けを行った。また、各AtLOGs遺伝子を過剰発現させたシロイヌナズナ形質転換体を作成し、その表現型、CK内生量に顕著な変化がみられることを確認した。一方、各AtLOGs遺伝子の内部あるいはその近傍にT-DNAが挿入された突然変異体を単離し、その表現型を観察した。植物体内で酵素活性を持っていると予想されるAtLOG1,2,3,4,5,7,8遺伝子についてそれぞれのT-DNA挿入突然変異体での発現が低下あるいは欠損していることを確認した。各T-DNA挿入突然変異体では表現型に顕著な異常がみられなかったため、各AtLOGs遺伝子は機能的な重複がみられることが考えられた。そこで、多重変異体を作成したところ、AtLOGs遺伝子の一部の組み合わせでの多重変異体において表現型に異常がみられた。以上の結果より、シロイヌナズナAtLOGs遺伝子は、植物体内において活性型サイトカイニン量を制御するための重要な鍵遺伝子であることが考えられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Phytochromes and crypotochromes regulate the differential growth of Arabidopsis hypocotyls in both PGP19-dependent and independent manners.2008

    • 著者名/発表者名
      Nagashima A, Suzuki G, Uehara Y, Saji K, Furukawa T, Koshiba T, Sekimoto M, Fujioka S, Kuroba T, Kojima M, Sakakibara H, Fujisawa N, Okada K, Sakai T
    • 雑誌名

      Plant Journal 53

      ページ: 516-529

    • 査読あり
  • [雑誌論文] サイトカイニンの生合成と情報伝達(総説)2008

    • 著者名/発表者名
      黒羽 剛, 榊原 均
    • 雑誌名

      生物の科学・遺伝 62

      ページ: 24-29

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of cytokinin biosynthesis and translocation systems.(Review)2008

    • 著者名/発表者名
      Hirose N, Takei K, Kuroha T, Kamada-Nobusada T, Hayashi H, Sakakibara H
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Botany 59

      ページ: 75-83

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of cytokinins in adventitious and lateral root formation.(Review)2007

    • 著者名/発表者名
      Kuroha T, Satoh S
    • 雑誌名

      Plant Root 1

      ページ: 27-33

    • 査読あり
  • [学会発表] Functional Characterization of AtLOGs Genes Encoding Cytokinin Activating Enzymes in Arabidopsis.2007

    • 著者名/発表者名
      Kuroha T, Sakakibara H
    • 学会等名
      The 19th International Conference on Plant Growth Substances
    • 発表場所
      Puerto Vallarta, Mexco
    • 年月日
      20070721-25
  • [学会発表] Molecular Characterization Of Arabidopsis LOG family Genes Encoding Cytokinin Activating Enzymes.2007

    • 著者名/発表者名
      Kuroha T, Sakakibara H
    • 学会等名
      International Conference on Plant Vascular Biology 2007
    • 発表場所
      Taipei,Taiwan
    • 年月日
      20070507-11
  • [学会発表]2007

    • 著者名/発表者名
      黒羽 剛, 榊原 均
    • 学会等名
      日本植物生理学会2007年度年会
    • 発表場所
      松山
    • 年月日
      20070328-30

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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