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2007 年度 実績報告書

犬におけるストレス・腫瘍診断マーカーとしてのクロモグラニンAに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18880023
研究機関大阪府立大学

研究代表者

秋吉 秀保  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (50420740)

キーワードストレス / 腫瘍 / 犬 / クロモグラニンA / バイオマーカー
研究概要

1.健常犬を用いた血中CgA濃度の正常範囲ならびに日内変動に関する検討
健常ビーグル成犬20頭より採取した血漿中のCgA濃度(平均値±標準偏差)は0.482±0.233μg/mlであった。これらから健常犬における基準上限値(平均値+2×標準偏差)を0.948μg/mlと設定した。健常ビーグル成犬8頭を用いて血中CgA濃度の日内変動について検討した結果、有意な日内変動を認めなかった。
2.手術前後における血中CgA濃度の変化に関する検討
外科手術適応となった77症例における手術前後の血中CgA濃度は手術前の値と比較し、手術後の血中CgA濃度は有意に上昇した。手術時間によって症例を分類したところ、手術時間が長くなるほど手術後のCgA濃度は増加する傾向にあった。また、卵巣子宮摘出術を行った8症例において、鎮痛剤の投与の有無による術後のCgA濃度の変化について検討した結果、鎮痛剤を投与した群において未投与群と比較し術後の血中CgA濃度は有意に減少した。
3.腫瘍症例犬における血中CgA濃度の変化についての検討
腫瘍に罹患した症例34例について血中CgA濃度を測定した結果、褐色細胞腫(副腎髄質腫瘍)2症例において基準上限値を大きく逸脱する血中CgA濃度(症例113.9μg/ml症例211.4μg/ml)を認めた。症例1に関して、剖検時に採取した腫瘍組織における抗犬CgA抗体を用いた免疫組織化学染色の結果、腫瘍細胞細胞質が穎粒状に染色された。
これらの結果より、犬の血中クロモグラニンAは手術侵襲によって上昇することが判明し、外科手術におけるストレスマーカーとして有用であることが示された。また、褐色細胞腫の症例において血中クロモグラニンAは顕著な上昇を示したことから、犬における褐色細胞腫のマーカーとして有用であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 新しいストレスマーカー・腫瘍診断マーカー-小動物へのクロモグラニンAの応用-2007

    • 著者名/発表者名
      秋吉 秀保
    • 学会等名
      第4回獣医内科学
    • 発表場所
      東京都新宿区
    • 年月日
      2007-08-12
  • [学会発表] 犬の血中クロモグラニンA酵素免疫測定法の確立2007

    • 著者名/発表者名
      平田 翔吾
    • 学会等名
      第143回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      茨城県つくば市
    • 年月日
      2007-04-04

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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