• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

臓器間連関によるインスリン分泌制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18890020
研究機関東北大学

研究代表者

今井 淳太  東北大学, 病院, 助手 (80431500)

キーワード糖尿病 / インスリン / 膵β細胞 / インスリン分泌 / 膵ランゲルハンス島 / 遺伝子治療 / アデノウィルス / 臓器間連関
研究概要

本研究の目的は、インスリン分泌に及ぼす組織間の情報ネットワークの解明を目指すことである。
1.遺伝子導入ベクターの作製
インスリンシグナル関連遺伝子を組み込んだ組み換えアデノウィルスの作製の作成を行った。マウスに対してこのアデノウィルスを静脈注射して、肝臓において目的の遺伝子が過剰発現されていることを確認した。
2.肝臓、脂肪組織への遺伝子導入
1で作製したアデノウィルスを用いて、マウスの肝臓に後天的に遺伝子導入を行った。
3.肝臓への遺伝子導入による、膵ランゲルハンス島に対する影響の解析
遺伝子導入3日目に糖負荷試験を施行したところ、遺伝子導入マウスではコントロールのマウスと比較して負荷後血糖が有意な低値を示した。同時に測定した血清インスリン値は、遺伝子導入マウスにおいて糖負荷後15分値で著明な増加を認めた。インスリン感受性試験では、両群間で有意な差は認めなかったことから、遺伝子導入マウスでは、糖反応性のインスリン分泌が亢進し、その結果、耐糖能が改善していることが示された。
また遺伝子導入マウスにおける膵インスリン含量を測定したところ、遺伝子導入後16日目にはコントロールマウスの膵インスリン含量の2倍程度にまで増加していた。そこで組織学的検討を行ったところ、膵島の増大が認められた。さらにBrdU染色にて、遺伝子導入マウスにおいて膵島細胞中のBrdU陽性細胞比率の有意な増加が認められた。このことから遺伝子導入マウスの膵島ではβ細胞の増殖が促進し、その結果膵インスリン含量が増加している可能性が示された。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi