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2006 年度 実績報告書

統合失調症の画像診断を目的としたNMDA受容体イメージング剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18890080
研究機関浜松医科大学

研究代表者

淵上 剛志  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (30432206)

キーワード統合失調症 / NMDA受容体 / グリシン / NR2B / PET / SPECT
研究概要

本研究では、NMDA受容体をインビボで画像化するPETあるいはSPECT用核医学イメージング薬剤を開発し、統合失調症モデル動物におけるNMDA受容体の挙動をイメージングすることで、病態メカニズムの解明を目的とした。
これまでに申請者はNMDA受容体のグリシン結合部位を標的としたPETリガンドを開発し、動物を用いた基礎評価を行ったが、NMDAへの特異的な集積を示すリガンドは得られていない。その主な原因として、開発したリガンドの脳移行性が低いことが挙げられる。
そこで、本年度はグリシン結合部位を標的としてこれまで開発した4-ヒドロキシ-2-キノロン骨格化合物の構造を変換させ、脳移行性の向上を目的とした放射性リガンドの開発を行った。併せて、NMDA受容体NR2Bサブユニットを標的としたベンジルアミジン骨格及びベンズイミダゾール骨格を有するリガンドの開発も行った。
まず、グリシン結合部位を標的とした4-ヒドロキシ-2-キノロン骨格化合物のスクリーニングを行ったところ、5位にエチル基を有し、3'位にメチルアミノ基を有する^<11>C標識化合物が従来開発したリガンドよりも親和性が向上し、さらには血中蛋白結合率も減少した。それに伴ってマウスにおける脳内集積量が上昇し、小脳における特異結合も観察された。よって、この骨格の化合物のグリシン結合部位を標的としたイメージング剤としての可能性が示唆された。
また、NR2Bサブユニットに高親和性を示す^<11>C標識ベンジルアミジン骨格化合物を用い、マウスにおける体内動態に関する基礎評価を行ったところ、速やかに代謝を受け、脳内への特異結合を示さなかった。よって、今後は代謝に安定な誘導体の開発へと展開していく予定である。なお、ベンズイミダゾール骨格化合物に関してはヨウ素誘導体の合成に成功したため、今後は標識合成及び動物を用いた基礎評価を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] N-[^<11>C] Methylamino derivatives of 4-hydroxy-2(1H)-quinolones as new PET radioligands for the glycine-binding site of NMDA receptors.2006

    • 著者名/発表者名
      T.Fuchigami
    • 雑誌名

      Annual Congress of the European Association of Nuclear Medicine 19

      ページ: 390

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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