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2007 年度 実績報告書

ヒト胚性幹細胞からの心筋分化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18890092
研究機関京都大学

研究代表者

馬場 志郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (60432382)

キーワードヒト胚性幹細胞 / 心筋分化 / 中胚葉 / Fetal liver kinase 1
研究概要

平成20年度は、ヒト胚性幹細胞から分化した心筋が、実際マウスで報告されているように、中胚葉細胞を経て心筋に分化するかどうかを検討した。ヒト胚性幹細胞をOP-9ストローマ細胞上で分化培養すると、分化6日目から中胚葉系マーカーであるFetal Liver Kinase 1(Flk1)陽性細胞が出現する。このFlk1陽性細胞を分離回収することで有効に心筋分化する細胞が得られるか検討した。Flk1陽性細胞の割合は分化8日目から増加し、10日目でも同様の割合で確認された。このFlk1陽性細胞をCell Sorterで分離回収し、さらにOP-9ストローマ細胞上で分化培養させた。一部の細胞は血球系の細胞、内皮シート形態を持ったコロニーに分化した。PCR法ではANF、 MLC2a、 Cardiac Actin、ANPなどの心筋マーカーの発現上昇が見られたが,明らかな心筋収縮は同定されなかった。この原因が細胞をCell Sorterで分離回収する際に細胞を単一細胞にしなければならないために細胞のViability低下が起きる結果と考え、Flk1陽性細胞を回収後にSuspension Cultureで更にEmbryoid Bodyを作製した。この時、細胞増殖を助長するRock Inhibitorを添加した。我々は、このRock Inhibitorを添加することで、単一細胞レベルの未分化ヒト胚性幹細胞が有効にEmbryoid Bodyを形成することを確認している。Rock Inhibitorを添加した培養液中でFlk1陽性細胞は径50-100μm程度のEmbryoid Bodyを形成した。現在、このEmbryoid BodyをさらにゼラチンディッシュまたはOP-9ストローマ細胞上で分化培養し、心筋分化を確認しているところであり、研究を継続中である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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