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2006 年度 実績報告書

レチノイドによる肝発癌制御機構におけるヘモジュベリン、ネオジェニンの機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 18890111
研究機関鳥取大学

研究代表者

土谷 博之  鳥取大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00403402)

キーワードレチノイド / 鉄 / ヘモジュベリン / ネオジェニン
研究概要

1.レチノイドによる肝細胞におけるネオジェニン遺伝子の発現量の解析
all-trans retinoic acid (ATAR)処理したヒト肝細胞癌由来細胞株HuH-7におけるネオジェニン(NEO)遺伝子の発現量を定量したところ、ATRAによるNEOの発現誘導は観察されなかった。
またレチノイド欠乏食または過剰食を与えたマウスの肝臓におけるNEO遺伝子の発現量を調べたところ、HuH-7と同様に変化は観察されなかった。このとき、NEOのリガンドとして報告されているヘモジュペリン(HJV)遺伝子の発現は、レチノイド過剰食群において、通常食・レチノイド欠乏食群よりも有意に減少していた。さらにそれぞれの食餌群に鉄を過剰投与したところ、鉄負荷によってそれぞれの群でNEOの発現低下が観察されたが、食餌群間での有意な発現量の差は認められなかった。
今後より詳細な検討を行うため、HJVおよびNEO遺伝子それぞれを発現ベクターにクローニングした。
2.レチノイドによるHuH-7細胞への鉄取込の解析
ATRA処理したHuH-7細胞における、ホロトランスフェリンおよびトラスフェリン非結合鉄を介した鉄取込について検討を行った。ホロトランスフェリンの取込は、[^<59>Fe]標識したトランスフェリンを用い、24時間後における細胞内比放射能を測定した。また、トランスフェリン非結合鉄においては、4日間、細胞をFe-NTA処理し、細胞内における非ヘム鉄を定量した。その結果、ホロトランスフェリン、トランスフェリン非結合鉄ともにATRA処理によって、HuH-7による鉄取込量が有意に減少した。
また、現在臨床試験において肝細胞癌の再発を有意に抑制することが示されているAcyclic retinoid (AcR)についても同様の検討を行ったところ、ATRAと同様、用量依存的にHuH-7による鉄の取込を抑制することが明かとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] An antioxidant effect by acyclic retinoid suppresses liver tumor in mice.2007

    • 著者名/発表者名
      坂部 友彦 他
    • 雑誌名

      Biochemical Pharmacology 73/9

      ページ: 1405-1411

  • [雑誌論文] The liver as a target organ of retinoids.2006

    • 著者名/発表者名
      汐田 剛史 他
    • 雑誌名

      Hepatology Research 36/4

      ページ: 248-254

  • [雑誌論文] レチノイン酸受容体αを介したマウスモデル2006

    • 著者名/発表者名
      汐田 剛史 他
    • 雑誌名

      日本臨床 64/6

      ページ: 1049-1055

  • [雑誌論文] Naked gene therapy of hepatocyte growth factor for dextran sulfate sodium-induced colitis in mice.2006

    • 著者名/発表者名
      神戸 貴雅 他
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications 345/4

      ページ: 1517-1525

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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