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2006 年度 実績報告書

刺激型抗TLR抗体による新しい癌の治療法の理論構築と創薬開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18890140
研究機関佐賀大学

研究代表者

塚本 宏樹  佐賀大学, 医学部, 助手 (70423605)

キーワード癌 / 免疫学 / 薬理学 / シグナル伝達 / 抗体
研究概要

Pathogen-associated molecular patterns(PAMPs)がToll-like receptor(TLR)により認識されると、生体は免疫応答を惹起する。このPAMPsによる生体応答調節機能を応用した癌の免疫賦活療法が試みられ、PAMPsアナログの創薬開発が進められている。しかし、PAMPsにはエンドトキシンショックのような負の側面も存在するため、有効な治療薬の開発には至っていない。PAMPsがTLR以外の分子によっても認識されることが一つの要因であると考えられる。さらに、PAMPsは生体内で速やかにクリアランスされるため、持続的効果の点で、PAMPsアナログにはデメリットがある。本研究は、刺激型抗TLRモノクローナル抗体を作製・応用し、新しい癌の免疫賦活療法の理論構築を目的とする。既に樹立した6種類のTLR4モノクローナル抗体のエピトープとその機能について解析した。各抗体の認識様式は、TLR4とその会合分子MD-2の発現細胞とTLR4単独発現細胞のフローサイトメトリー、免疫沈降法で解析した。6つ抗体のうち、4つはTLR4/MD-2複合体を認識し、2つはTLR4を単独で認識することを明らかにした。また、各抗体間のエピトープの違いを、フローサイトメトリーによる競合試験で明らかにした。各抗体の機能について、アゴニストであるlipopolysaccharideとの比較検討を行った。その結果、5つはlipopolysaccharideと同様の生物活性を示し、マクロファージからのサイトカイン産生を誘導した。更に、刺激型TLR4抗体に続き、細胞膜表面上に発現するTLR2、TLR1、TLR6を認識するモノクローナル抗体の作製も進めた。各マウスTLR遺伝子をクローニングし、C末端にFLAGタグを付加する発現ベクターをそれぞれ構築した。本ベクターをマウス、ヒト、ラット培養細胞株に遺伝子導入し、安定発現細胞を樹立することに成功した。これら細胞を免疫原とハイブリドーマのスクリーニングに応用し、それぞれのTLRを認識するモノクローナル抗体を作製中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Genomic organization and structure of the 5-flanking region of the TEX101 gene : Alternative promoter usage and splicing generate transcript variants with distinct 5'-untranslated region.2007

    • 著者名/発表者名
      Tsukamoto H
    • 雑誌名

      Mol Rep rod Dev. 74(2)

      ページ: 154-162

  • [雑誌論文] Testicular proteins associated with the germ celトmarker, TEX101 : Involvement of cellubrevin in TEX101-trafficking to the cell surface during spermatogenesis.2006

    • 著者名/発表者名
      Tsukamoto H
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 345

      ページ: 229-238

  • [雑誌論文] Molecular characterisation of a germ cell-specific antigen, TEX101, from mouse testis.2006

    • 著者名/発表者名
      Jin H
    • 雑誌名

      Zygote 14

      ページ: 201-208

  • [雑誌論文] Genetic variation in ABCB1 influences paclitaxel pharmacokinetics in Japanese patients with ovarian cancer.2006

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi H
    • 雑誌名

      Int J Gynecol Cancer 16

      ページ: 979-985

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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