1)ケラチン6のGST融合蛋白質の作成とエピプラキンとの結合実験 マウスケラチン6の塩基配列をBLASTにて検索し、プライマーを作成、マウスの皮膚よりcDNAを合成した。ケラチン6の全長を作成する予定であったが、今回、作成したプライマーではケラチン6の全長を得ることはできず、一部のcDNAの合成を行った。それに対応するGST融合蛋白質を作成すべく、蛋白合成ベクターへのcDNAの挿入を行い、GST融合蛋白質の作成に成功した。エピプラキンの一部分のGST融合蛋白質の作成はすでに成功しており、それを使用して、エピプラキンとの結合実験を行った。蛋白質の結合実験にはdot blot法を採用したが、結果は、ケラチン6とエピプラキンの結合は確認できなかった。理由としては、ケラチン6、エピプラキンともに全長ではなく、一部であるため、結合ドメインを含んでいなかった可能性があると思われる。全長の作成は蛋白質のサイズが大きい場合、困難であることが多いため、今後は部分的に蛋白質を作成しつつ、結果として全長を網羅できるようにし、最終結論を出したいと思っている。 2)ケラチン16及びケラチン17のcDNAの作成 ケラチン6と同じく、ケラチン16及び17とエピプラキンとの結合実験をすべく、融合蛋白質を作成するために全長のcDNAを作成することとした。ケラチン6と同様にBLASTで塩基配列を検索、プライマーを作成した。cDNAに関してケラチン16はRT-PCRにてDNAのサイズ上は正しいと推定されるDNAの作成に成功したが、クローニングベクターへの挿入が未だ達成できていない。ケラチン17に関しては、目的とするcDNAは未だ作成できていない。こちらもケラチン6と同様に部分的に作成していく方針を検討している。
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